1988年に、史上初めて大西洋を泳いで横断した人となったベノワ・ルコント。今年51歳となる彼の次なる挑戦は日本からアメリカまで太平洋を横断することだ。
ザ・スイム
「ザ・スイム」(The Swim)と題された今回の挑戦では、フランス人のルコントが千葉県銚子市からサンフランシスコまで180日をかけて約8852kmの海路を渡る。ルコントは一日8時間、泳いだ後にヨットで休み次の日に備える。毎日約48km泳ぐだけでなく、その道中(水中?)には気候や海洋生物だけでなく、太平洋ゴミベルトなどの危険が待ち受ける。
ただ泳ぐだけではない挑戦
それだけでもまだ誰も成し遂げたことない挑戦だが、それだけでなく、サポートヨット「ディスカバラー」(Discoverer)に搭乗したチームが同時に海の環境を調査する。調査はルコントが横断することとなる太平洋ゴミベルトを始め、福島からの放射能、植物プランクトン、そしてルコント自身の身体と精神健康状態まで幅広い。CNNによればルコントの挑戦の過程では海水サンプルや、彼自身の健康状態の変化を得て、NASAやウッズホール海洋研究所など12の研究機関からの科学者達が科学的調査を行う。
この挑戦は米ディスカバリーチャンネルとSeekerが協力しており、その日々の旅の過程はオンラインで公開されている。またザ・スイムの全行程は米ディスカバリーチャンネルでドキュメンタリー番組として2019年に公開される予定だ。