地球の未来と金星

金星の環境は極めて過酷だ。水は存在せず厚い雲に覆われ、地表の温度や気圧は非常に高い。地球の環境とは全く違うが、この二つの惑星はおよそ46億年前、双子の惑星として生まれたのだ。しかしその運命は天体の衝突で変わった。

地球はかつて火星ほどの大きな天体と衝突した。この衝撃で地球は回転速度を早め、太陽の放射線から地球を守る強力な磁場を発生させた。一方、金星は他の天体と衝突したことにより、逆方向に自転し始め、およそ一回転に246日もかかるほど自転速度が落ちた。磁場を持てない金星は太陽からの影響を直接受けるようになる。その結果、地表の水は蒸発し厚い雲となって金星全体を包み込んだ。温室効果のある水蒸気によって、金星の温度は上昇し、灼熱の星となったのだ。

金星とは全く違う運命をたどった地球だが、今後はそれを後追いするかもしれない。

太陽の温度は誕生して以来上昇し続けている。そして現在から約11億年後、太陽の温度は10%上昇するといわれている。地球の海は蒸発し、太陽の熱を閉じ込める層を形成するだろう。金星の水は太陽風で宇宙空間に吹き飛ばされたが、地球では磁気が働くため水はなくならない。そのため金星よりも気温と気圧は遥かに高くなる。

金星よりも過酷な惑星へと変貌するかもしれない地球。しかし人類の知能を結集すれば、いつの日か地球を救う手段が見つかるかもしれない。