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地震が少ないと思われていた南極大陸、地震計が少なくて感知できていないだけだった

これまで南極大陸は、他の大陸と比べて地震が非常に少ないとされていたが、研究により実は地震計が少なかったため計測できていなかっただけだと判明した。

 

南極大陸は地震が少ない?

これまで研究者たちは南極大陸で自身が少ない理由は、巨大な氷床の重さが地殻をピンのように固定することで動かなくしていると考えていた。その一方で、南極大陸で観測される地震は非常に少ないものの、その理由が南極大陸に設置されている地震計の少なさに起因する可能性も指摘されていた。

そんな中、2009年に研究チームは数ヶ月をかけて南極大陸の東を飛び回り、地震を感知するセンサーアレイを設置していった。その結果が6月4日にNature Geoscienceで発表された。

 

地震計が足りていなかっただけ

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結果、2009年に設置されたセンサー群は同年、マグニチュード2.1から3.9までの小規模な地震を27観測していた。つまり、南極大陸で観測された地震の少なさは地震の少なさによるものではなかった。震源地に近い位置で記録する機器がなかったために地震が計測できなかったということだ。とはいえ南極大陸に設置された地震計が少ないのは、純粋にセンサー設置の難しさにあると研究のプレスリリースを発表する米ドレクセル大学は記している。ただ寒く厳しい気候だけで無く、移動も難しい。

東南極部分は、大陸の大部分を巨大で安定した一枚の岩が地殻の上に乗った「クラトン/安定地塊」となっている。これまで南極は地震の起きない不思議なクラトンだと考えられていたが、今回の研究からはなにも特別なものではなく、地震に関しては世界中に見られるクラトンと変わりないことが判明した。東南極のクラトンは例えば北米、カナダのケベック付近ににみられるクラトンである「カナダ楯状地」などに似ているという。

観測された地震はそのほとんどがガンブルツェフ氷底山脈(Gumburtsev Subglacial Mountains)付近の窪地で観測されており、研究者たちは山脈に沿って地形が別方向に引っ張られて裂けたリフトができていると考えている。大陸地域で発生する地震の52%以上がこのような地殻のリフトで発生するとする研究もあり、今回の観測とも一致している。

世界の地震観測において南極大陸は最もセンサーの少ない場所であったが、研究者たちは世界の71%を占める海も南極大陸と同様に、設置の難しさなどからセンサーが足りていないと指摘している。

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