ひとりぼっちの中性子星…天の川銀河の外で初のユニークな星発見

天文学者たちが、磁場が弱く、伴星を持たないユニークな中性子星を見つけ出した。これは天の川銀河の外に見つかったものとしては初めてだ。

 

不思議な中性子星

この「1E 0102.2-7219」(通称:1E0102)にある超新星爆発の残骸とそのなかにある中性子星を移した写真は、NASAのチャンドラX線観測衛星と、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTにより撮影されたデータを合わせたものだ。チャンドラが撮影したX線は青と紫、VLTの可視光データは明るい赤、そしてハッブル宇宙望遠鏡からの追加データが暗い赤と緑で表されている。

この中性子星は不思議なことに、これを生み出した超新星爆発の放つX線の中心殻からずれた位置に存在する。超新星爆発が中心からずれて生じたために中性子星が吹き飛ばされたのか。それとも中性子星そのものがゆっくりと移動して超新星爆発の中心から移動したのか。どちらの説も一長一短で、様々な波長により更なる観察を続けなくてはこの謎は解けないとNASAはしている。

 

天の川銀河の外では初の発見

Credit: NASA/JPL-Caltech/O. Krause (Steward Observatory), Public Domain

小マゼラン雲地球から20万光年離れた1E0102の中性子星のような酸素が豊富な超新星爆発の残骸に存在する中性子星は、他にカシオペヤ座A(写真)と、とも座Aが存在し、ともに伴星を持たない他、X線スペクトラムもとても似ている。

また、この中性子星には通常高速で回転し高度に磁化された複数の中性子星から見られるような電波放射やパルスX線が見られないのも特徴で、このことからこれは磁場の弱い独立した中性子星であると考えられる。このようなものは天の川銀河では10ほど見つかっているが、天の川銀河の外で見つかったのは初めてだ。