頭がいい人はメガネをかけている率が30%高い…遺伝と認知機能の関連性を調査

メガネをかけていると頭が良さそうに見える…なんて印象を持っている人は少なくはないだろう。どうやらその印象も間違ってはいないのかもしれない。認知機能と遺伝の関係を調べたイギリスの研究で、メガネと認知機能の高さに相関関係が見られたのだ。

 

遺伝と認知機能の関連性

エディンバラ大学の認知加齢と認知疫学センターのゲイル・デイヴィス(Gail Davies)博士が率いたこの研究では、病気や加齢による認知機能の低下への理解を深めるために、16歳から102歳までのイギリスの30万486人の認知機能と遺伝が調べられた。これはこれまで行われた認知機能に関する遺伝研究の中で最大のものだとデイヴィス博士は英紙テレグラフに語っている。参加者の中には認知症や脳卒中のものは含まれておらず、参加者たちは遺伝子分析を受けると共に一般認知機能を出すための思考テストを受けた。

研究ではこれまで調査されたことのなかった58を含む148のゲノム領域と認知機能との関連が調べられた。デイヴィス博士はこの研究で、遺伝性のある思考機能に関連した数多くの遺伝的差異を見つけることができたとしている。

 

頭の良いメガネっ子?

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研究の一般認知機能と52の健康関連の特徴とを比較した部分では、そのうち36の健康面の特徴と認知機能との有意な相関関係が見られた。

なかでも面白いのは、一般認知機能とメガネをかけている事に関しての関係だ。認知機能がより高い人は、そうでない人に比べ30%近く多い確率でメガネをかけている、もしくはコンタクトレンズをつけていることが判明したのだ。しかしメガネをつける理由に関しては近眼である遺伝表現型とは正の相関がみられたものの、遠視の場合は負の相関が見られている。また、心臓血管の良好な健康状態と関連した遺伝子と高い認知機能とも相関関係が見られた。

この研究ではこれらの遺伝と認知機能とは相関関係が見られたが、この二つに因果関係があることを示すものではないし、相関関係の理由も判っていないということも注意すべきだろう。将来はこれらの相関関係の理由を探ることで、人間の脳の機能と遺伝との関係が判ることになるかもしれない。

なお今回の研究はNature Communicationsで5月29日に発表されている。