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空飛ぶ鳥たちは全て一度絶滅していた…化石分析により判明

6600万年前、白亜紀後期に起きた大量絶滅により多くの恐竜と共に絶滅したのは、木に住んでいた鳥の先祖たちだった。今も残る鳥たちの先祖は、当時地面で生活しており、大量絶滅の後に飛ぶことを獲得した鳥たちだということが研究で明らかにされた。

 

絶滅した鳥たち

隕石の衝突によって白亜紀後期に世界規模で起きた大量絶滅。これにより絶滅したのは恐竜たちだけではなく、多くの植物も含まれる。現在私たちの地球に住む鳥たちの先祖である「新鳥類」は何故かこの大量絶滅を生き延びているが、新鳥類と同じく「真鳥類」に含まれる非常に近い種の中には絶滅しているものもある。なのに新鳥類たちが生き残れた理由は何故なのか?イギリス、バース大学の研究者たちはこの謎を解くパズルのピースを、化石記録や分子系統学によりつなげ、一つの回答を導き出した。

隕石の衝突では9~14kmもの大きさの隕石がメキシコ湾に衝突したとされており、熱い塵が空から降り注いだことによって、衝突まもなくして世界規模の森林火災が起きたという。そして植物や鳥などの化石記録では、複数の証拠が森林の最上部である林冠が失われたことを示唆している。高い木に住む鳥たちは住処を失い、絶滅に至ったのだ。

これには翼竜や、海鳥ヘスペロルニスやイクチオルニス、原始的な鳥類エナンティオルニス類も含まれる。研究ではヘスペロルニスやイクチオルニスなどの水生の鳥たちの絶滅については、同時期に絶滅した海の四肢動物と生態系が共にしていたためにこれらの絶滅と運命を共にしたと推測されている。

 

生き残った鳥たち

Credit: Jcwf, CC 3.0

研究では新鳥類の生態を再現することにより、彼らが当時主に陸上で生活していたことを明らかにした。当時生き残った新鳥類の中には、例えば新鳥類でも最も深く分岐したクレードであるオチディモルファエがおり、これは現存するエボシドリ科、カッコウ科、ノガン科の先祖である。エボシドリ科は主に木に住む果食動物だが、カッコウ科の中には主に地上に住むスマトラハシリカッコウがおり、ノガン科は主に地上に住む。新鳥類たちはこの当時は飛ぶことができず、地上で生活していたために難を逃れた。だが鳥の先祖たちが空を舞うようになるまでにはそれから数千年が経過してからのことだ。

この研究で植物の化石を分析したスミソニアン博物館のアントワン・ベルコヴィチ(Antoine Bercovici)博士がテレグラフに語るところによれば、椰子や松の木により林冠がまた育ち、回復したのはこれよりもずっと後のこと。そして木々が戻ってきてようやく鳥の先祖たちは木々の暮らしへ対応した進化が行われるようになったのだ。

この研究はCurrent Biologyで5月24日に発表されている。

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