Credit : REMUS image, Woods Hole Oceanographic Institution

210年の時を超え、沈没船の聖杯「サン・ホゼ号」が発見される

1708年、金銀財宝を積んだスペインのガレオン船「サン・ホゼ」(San José)はイギリスの船との戦いの後に海に沈んだ…それから310年。サン・ホゼの発見が公表された。

 

「沈没船の聖杯」サン・ホゼ

サン・ホゼは62砲で武装するガレオン船。多くの旅路では軍艦により護衛されており、毎年財宝をアメリカ大陸からヨーロッパへと運んだ。

しかし1708年の旅では護衛の軍艦が遅れていたにも関わらず、スペインの司令官、ホゼ・フェルナンデス・デ・サンティラン(José Fernandez de Santillan)提督は出航を命じた。500人以上の乗組員と62砲の武装を持ったサン・ホゼであったが、4隻のイギリス船と壮絶な大砲の撃ち合いの後に、サン・ホゼは燃え上がり、海の底へと沈んでいったのだった。

サン・ホゼには当時ペルーからの財宝、金、銀、エメラルドなどが積まれており、現在その価値は40億から170億ドルにも登る。このため18世紀初頭の文化、歴史的な価値を持つこの船は学者たちのみならず、金銀財宝を求めるトレジャーハンターにとっても、魅力的であり、以降人々はこの船を「沈没船の聖杯」と呼び探し求めた。

 

サン・ホゼの発見

Credit: REMUS image, Woods Hole Oceanographic Institutio

そんなサン・ホゼがついに発見されたのは2015年11月27日のこと、コロンビアのカルタヘナ沿岸の海面下600mのところで発見された。調査はコロンビア文化庁の許可の元でMACの考古学者に率いられた国際的な科学者とエンジニアらにより、コロンビア海軍の調査船ARC Malpeloを用いて行われた。調査には「REMUS 6000」という長時間の海底活動が可能な無人潜水調査船が用いられた。

このREMUS 6000は2009年に大西洋で墜落したエールフランス447便の残骸の発見や、2010年のタイタニック号の残骸撮影やマッピングなどにも用いられたもの。調査では、見つかったこの船の残骸がサン・ホゼであることを確認するために、REMUS 6000はサンホゼの上9mにまで接近して撮影を行い、その特徴を確認した。

この残骸がサン・ホゼであると決定的になったのは、サン・ホゼの大砲。搭載されていた大砲は、ブロンズ製にイルカの図が刻まれた特徴的なものだった。REMUS 6000を用いた後の調査でこの大砲が確認されこれがサン・ホゼであることが明確となったのだ。

今回のサン・ホゼ発見の発表はウッズホール海洋研究所(WHOI)によるもの。実際には発見は2015年ではあったものの、海洋考古学コンサルタント(MAC)とコロンビア政府によりこの度正式に公表する許可を得て晴れて発表に至ったものだ。

今後コロンビア政府は博物館を建てるとともに、大砲、陶磁器、その他の船の残骸などを保存して公開するためのラボを設立する予定としている。

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