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寝るとクリエイティブなアイデアが浮かびやすいかも…レムとノンレム睡眠が関係

眠りが記憶に重要な要素だと言うことはこれまでの研究が示してきたが、そこからクリエイティブなアイデアを生み出すのは、もしかしたらレム睡眠とノンレム睡眠のタッグチームによるものかもしれない。研究者たちがその行程の新たな仮説を立てた。

 

レム睡眠とノンレム睡眠

これまでの研究で、睡眠中に記憶間のリンクが再構築されることは示されてきており、クリエイティブな考え方を生むのには睡眠は重要な要素だと考えられる。Trends in Cognitive SciencesのVolume 22に掲載されている、ペネロープ・A・ルイス(Penelope A. Lewis)らによる研究では、それぞれの睡眠段階でどのような行程を踏んでクリエイティブなアイデアが生まれるのかが仮説立てられている。

今回提案されているのは、ノンレム睡眠が情報を整理し分類、レム睡眠中にはそれらの分類を超越した予想しないリンクを構築する、というモデルだ。

人の睡眠時には「レム睡眠」という急速眼球運動を伴う睡眠と、これを伴わない「ノンレム睡眠」が交互に生じる。これまでノンレム睡眠時には関連した記憶のセットから要点となる情報を抽出するのに重要であるという行動証拠が確認されている。しかし、レム睡眠時には高い興奮や可塑性が見られることからもしかしたら奇抜なアイデアやクリエイティブなアイデアはこのふたつが協力して来るのかもしれない、と考えられた。

 

原子物理学の父で例えると…

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ある問題を解決する際には、その構造やルールに、すでに知っている情報を再構築して当てはめることが重要だ。研究では原子物理学の父とも呼ばれるアーネスト・ラザフォードが原子の構造を発見した様子を例に出している。

ラザフォードは原子の構造を、一見何の関連性もない太陽系の星々の要素と関連付け、太陽の周りを惑星が回るように、プラスの電荷を持つ原子核の周りを周りの電荷を持つ電子が回っているという構造を考え、これは20世紀最大の科学的発見の一つとされる。

ルイスらが提案するモデルにこれを当てはめると、「原子」と「太陽系」という別々に分類されるが類似する構造を持つものが、ノンレム睡眠時に抽象情報として記録され、レム睡眠時にその構造の類似性が識別されて関連づけられるというわけだ。

このモデルはまだ実証されていないが、ZME Scienceによれば研究チームは今後5年間研究を続ける補助金を受けたとのことで、このモデルの実証に向け実験をする予定だという。

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