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ストーンヘンジの石に新説「もともとあった」が登場…石は氷河氷で現在の場所に

これまでストーンヘンジに使用されている石は、ウェールズのプリセリ・ヒルズからから新石器時代の人々により運ばれてきたというのが通説だった。しかしブライアン・ジョン(Brian John)博士はこれに異を唱える。

 

人が運んだのか、それとも…

イギリス南部ソールズベリー平原に立つ有名なストーンヘンジはブルーストーンという石でできている。そしてこのブルーストーンはウェールズのペンブルックシャーという場所からのものとされる。しかし本当に巨大な石は遠く離れたウェールズから切り出され、人の手によって運ばれたものなのだろうか?

地球科学者のジョン博士は、これまでの通説を検証し、6月1日出版予定の『The Stonehenge Bluestones』に記している。博士はストーンヘンジの立つ場所の土壌や、ウェールズのペンブルックシャーの土壌などを調査。ストーンヘンジに使用されているブルーストーンはペンブルックシャー北部からのものがほとんどで、合計30の別々の場所からやってきた石でできていると特定した。

 

忘れ去られた科学

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新石器時代にプリセリ・ヒルズにブルーストーンの石切場など存在せず、人がペンブルックシャーからソールズベリーまで運んだわけでもない。50万年前に氷河氷とともにペンブルックシャーから東へと移動し、イングランドとウェールズの間のブリストル海峡を渡り運ばれたのだ。

こうして移動してきた氷河氷は溶けて、ブルーストーンは新石器時代の人々にみつけられ、ストーンヘンジの建造に用いられたというわけ。つまり、石は太古の人が見つけたときにすでにその近くに存在したという結論に博士は至ったのだ。

過去50年の間にストーンヘンジの研究は科学から神話へと変わってしまった、とジョン博士はWestern Telegraphに語り、事実に基づいた推測から、メディアが求める派手な物語や考古学的なインパクトを重視したものへと変わっていったことを嘆いている。

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