シャチに似たクロコダイルの先祖の化石…博物館に眠っていた進化のミッシングリンク

ブダペスト博物館に保管されていたクロコダイル型類生物の化石を調査したところ、太古のクロコダイルが枝分かれした進化のミッシングリンクであることが判明した。

 

鎧と尾びれを持つクロコダイルの先祖

これは「Magyarosuchus fitosi」という1億8000万年前の種の化石で、1996年にハンガリー北西の山脈から出土したもの。化石には顎の骨、背骨、骨盤などが含まれていた。

このジュラ紀後期の生物は、全長4.67~4.83mあったと推定される。5月10日付けのPeerJで発表された研究では、この化石を詳しく調査したところ、背と腹部には甲を持つと共に、尾びれも持っていたであろうことが判明した。

 

進化の歴史のミッシングリンク

Credit: Ősi​, Young, Galácz & Rabi, 2018 DOI: 10.7717/peerj.4668/fig-12

この生き物が生きていた時代、クロコダイルに似た生物は二つのタイプが存在した。ひとつは現在のクロコダイルに近い、体の表面はゴツゴツとして堅いアーマーのような甲に覆われており、脚は地上を歩くのに適応していた。もう一方は、体表に堅い甲はなく、イルカやシャチのような今の海獣(海の哺乳類)に似たものだった。

この「Magyarosuchus fitosi」はクロコダイルとシャチのような姿に枝分かれしていった進化の過程を理解するのに重要なミッシングリンクの化石となったようだ。もしかしたら今回のように、これまでに見つかり博物館に保管されている化石の中にも知られざる生物進化の過去を解明する鍵がまだまだ眠っているかもしれない。