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ショウガで救える命がある!胃腸炎の子どもの嘔吐を減らす効果、臨床実験で証明

ショウガが病気の子どもの命を救えるかもしれない。

ショウガを摂取すると、急性胃腸炎に罹った子どもが嘔吐する頻度と重症度を軽減できることが初めて臨床実験で確認された。研究者であるナポリ大学のロベルト・ベルニ=カナニ教授は、脱水症の予防対策として大いに期待できると意気込む。

小児科医としての熱意も無理はない。急性胃腸炎は5歳までの子どもの死因の大多数を占め、世界的に年間134万人の命を奪う。その最大のリスクは下痢と嘔吐による脱水症だ。

ベルニ=カナニ医師によれば、脱水症は予防も治療も可能なのにも関わらず、水分補給が充分に行われないために死亡に至る例が後を絶たないそうだ。せっかく口に入れた水分や食事、薬などが胃から逆流して吐き出されてしまうため、特に発展途上国の小さな子どもにとっては命取りとなってしまう。

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途上国ばかりではない。The Independentによれば、急性胃腸炎による死亡率は低いものの、ヨーロッパでは年間8万7,000件の入院と70万件の外来診療に至っているそうだ。経済的なコストが高いうえに、病床の不足につながっている。

なんとか吐かなくする方法はないか、ベルニ=カナニ医師は薬草の研究を重ねた結果、ショウガ(Zingiber officinale)にたどり着いた。インドのアーユルヴェーダや中国の漢方など、様々な文化において2千年以上親しまれてきたショウガだが、西洋医学の臨床実験において子どもの嘔吐を抑制する効能が試されたのは今回が初めてだ。

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実験にはナポリ在住の1歳から10歳の子どもで胃腸炎と診断された140名が参加した。半数にはショウガ根のエキスが入った薬を、もう半数にはプラシーボが与えられた。いずれも味の違いはなく、薬を処方する医師も、与えられた子どものどちらもが薬の中身を知らない「二重盲検法」を取った。

結果、ショウガを服用した子どもたちは嘔吐の回数を20%減らすことができた。そのうち就学児の場合、ショウガのおかげで学校を休んだ子どもたちの人数が28%も減少したそうだ。

ベルニ=カナニ医師によれば、ショウガの根を生で摂取しても、乾燥したものを摂取しても効果に変わりはないそうだ。

妊娠中のつわりに苦しんでいる女性や、化学療法の副作用に苦しむがん患者にも吐き気を抑制する効果が認められているという。

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