Credit : ESA

もう天気予報は不要?ほぼリアルタイムで気象情報を無償提供するESAのセンチネル3B衛星がローンチ

欧州宇宙機関(ESA)が誇る世界最大規模の地球観測プログラム「コペルニクス」を構成する衛星群に7番目の仲間が加わった。

「番人」の意味も持つセンチネルシリーズの第3弾、2機目となるコペルニクス・センチネル3B衛星は、4月25日の現地時間21時57分にロシアのプレセツク宇宙基地からロコットランチャーによって高度815キロメートルの太陽同期軌道に打ち上げられた。

システムは良好と見られ、リフトオフから92分後には早くもスウェーデンのキルナ観測所にデータを送信。その後ESAがオペレーションセンターを置くドイツのダルムシュタットとの通信網が迅速に開設され、センチネル3Bの地上コントロールが確立した。

今後センチネル3B上に搭載されているすべてのシステムに異常がないかを確認したうえで、5カ月後の本格的な稼働を目指すという。2016年2月16日に打ち上げられた双子のセンチネル3Aとともに、コペルニクスプログラムの取得するデータの量と範囲を大幅に拡充する。

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コペルニクスは最新のセンサーを搭載したセンチネル1、2、3、4(順次ローンチ予定)、5P、5(順次ローンチ予定)、6(順次ローンチ予定)シリーズの衛星群により、主に地球上の気候を観測し、そのデータをすべてオープンソースで公開している。それぞれのシリーズに特化した役割があり、センチネル3シリーズの衛星2機は海上データを得意とする。

センティネル3は、海上の温度、波の高さや色のほか、海氷の厚さも測ることができる。ほぼリアルタイムで海上の気象情報が手に入るようになるため、データの活用法によっては天気予報が不要になるかもしれないほか、航海に役立つと期待されている。地上では山火事を観測したり、植栽の発育度、河川や湖の水位を量ることもできるそうだ。

これらの観測を通じて地球規模の気候変動や海水汚染の実態を把握するために大変役立つと期待されている。これらのデータはすべて無償で提供され、『Copernicus Open Access Hub』からダウンロードが可能となっている。

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宇宙から送られてくるデータが無償で手に入る時代。その膨大なデータを活用するノウハウとアイディアがあれば、新しいビジネスやサービスが生まれるかもしれない。

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