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子どもはプロのアスリート並みの体力を持っていた!フランスの研究

やっぱりというか、なるほどというか、小学生ぐらいの子どもの日常を知っている人にはさほど驚きのない研究結果が出た。

小学校高学年の子どもにはプロのトライアスロン選手ぐらいの体力があり、しかも肉体疲労からの回復力がハンパなく早いことが科学的に実証されたそうだ。

「ママになって体力が落ちた」
「パパも、もう歳かな……。」

なんて今まで思っていたのは違った。そもそも子どもと体力を比較しても一般の大人が勝てるわけがなかったのだ。

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フランス・オーヴェルニュ大学のセバスティアン・ラテル教授(運動生理学)と共同研究者ほか6名の研究では、小学4~6年生の男子(平均年齢10.5歳)12人と、一般の特にふだん運動をしていない成人男性(平均年齢21.2歳)12人、そしてトライアスロン、マラソン、ロードバイク競技のいずれもトップクラスの男性アスリートたち(平均年齢21.5歳)13人に、7秒間ダッシュを2本走ってもらい、合間に1分間空けて有酸素運動によるエネルギーのアウトプットを量った。

さらに別の日にはもっと激しい運動にチャレンジしてもらい、30秒間自分の持っているありったけの力を出し切って自転車をこいでもらった。こちらは余裕を持ってこなせる有酸素運動の域を超えて無酸素運動の割り合いが高まるため、体に残った疲労感(乳酸の分泌によって引き起こされる)がどのぐらい早く回復するかを心拍数、酸素摂取量と、血中の乳酸の濃度を量って調べたそうだ。

すると子どもたちとプロアスリートたちはほぼ同格の数値だったのに対し、一般の成人男性はエネルギーのアウトプットが少なく、疲労からの回復が遅いという結果が出た。

それどころか、子どもたちのほうがプロのアスリートたちよりも有酸素運動による代謝の割り合いが高く、よって疲労からの回復が早かったというのだ。

「なぜ子どもたちは一日中遊んで、遊んで、大人たちが疲れてダウンしてしまった後にもひたすら遊び通せるのか、ようやく解明されたかもしれません」とラテル教授はThe Telegraphに語っている。どおりで親が子どもより先に寝落ちするわけだ…。

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研究者たちはこの研究の意義について、人間の体がどのように子どもから大人へと変貌していくのかを学ぶうえで貴重な手がかりになるかもしれないと述べている。さらに、子どもたちのすばらしい運動能力を最大限に引き出すためのトレーニングの開発も視野に入れているようだ。

子どもと関わっていると日常的に湧き上がってくる素朴な疑問――子どもってなんでこんなに元気なの?――をマジメに科学して、そこから人間の体の発達に迫る大きなヒントを得られたなんて素晴らしい成果だ。案外、「子育てあるある」は未来の研究ネタの宝庫かもしれない。

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