難病のためにサッカーの試合に行けない子供、ロボット技術でバーチャルに選手と交流

難病のため大好きなサッカーチームの試合を見に行くことが出来ない少年が、ロボット技術により世界初の「バーチャル・マッチデー・マスコット」となった。

 

バーチャル・マッチデー・マスコット

慢性疾患を持つ14歳の少年ジャック・マクリンデン(Jack McLinden)は、イギリス、リヴァプールのサッカーチーム、エヴァートンFCの大ファン。だが彼は酸素や車椅子なしでは移動できないため、試合を見に行くことは叶わない。

そんな彼が、サッカーの試合にマッチデー・マスコットとして選ばれた。マッチデー・マスコットとは、サッカーの試合のはじめなどで出場する選手たちと共に入場するファンの子供達のこと。

マクリンデンくんは試合会場に行くことこそ叶わなかったものの、世界初の「バーチャル・マッチデー・マスコット」として、バーチャルに会場に赴き、選手たちと交流を交わしたのだ。

 

ロボットAV1

これを可能にしたのはノルウェーのNo Isolationのコミュニケーション用ロボット「AV1」だ。AV1は元々、病気や怪我で長期間学校に行けない子供が授業に参加できるよう開発されたもの。

カメラ、マイク、スピーカー、LEDが備わっているほか、内蔵された4GやWiFiによりインターネットを経由して情報のやりとりができる。AV1本体を教室に置いて、学校に行けない子供がタブレットやスマートフォンからAV1の周りの環境を見聞きして、自分からもスピーカーを通じて話をしたり、LEDを光らせてコミュニケーションをとることが可能。こうすることで、学校に行けないことから寂しさを感じることも少なく、友達とも交友関係を保ち、授業も受けることができるわけだ。

マクリンデンくんが家でタブレットを見つめる中、バーチャル・マッチデー・マスコットとして彼を代表するAV1はエヴァートンのチームキャプテン、フィル・ジャギエルカにより抱えられ入場した。エヴァートンの大ファンであるマクリンデンくんの長年の夢が技術の力で叶えられたのだ。

今回マクリンデンくんがこの機会を得ることができたのは病気を持つ子供のためのイギリスのチャリティーWellChild、No Isolation、そしてエヴァートンFCの協力によるもの。今後もこのように技術の力で人々がこれまで叶えられなかった夢が叶えられるようになる未来が来ることに期待したい。