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天王星は腐った卵の臭い…天文台からの観測で判明

見た目は青くて美しい天王星。だがジェミニ天文台からの観測により、天王星の大気上部の大気がくさいことが判明した。どんな匂いなのかというと、卵の腐ったような臭い…そう、硫化水素の臭いだ。

 

天王星のにおい

天王星の大気上部にある雲の上の大気がなにでできているのかはこれまで謎であった。もちろんこれまでにもアンモニアか硫化水素であろうという推測はなされていたが、実際にこれが何であるかは確実には判らなかった。

しかし、ジェミニ天文台からの可視光から赤外線までを観測することにより、天王星の最上層の雲の上にある大気を構成する要素の一つが硫化水素であることが判明したのだ。なお、天王星のガスが赤外線の一部を吸収してしまうためこの観測は難しかったという。発見はNature Astronomyで4月23日に公開されている。

 

太陽系への理解も深まる

Credit: Creative Commons

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天王星がガス臭いと判ったことで何がいいのか、と思われるかもしれないが、天王星の大気を構成する要素が判明したことで、この星の成り立ち、さらには太陽系の成り立ちなどもより詳しく理解することができるかもしれないのだ。

天王星とは異なり、木星や土星はガスより高層部に硫化水素は確認されておらず、代わりにアンモニアが存在する。研究者たちは、ガス巨星であり太陽から数えて5番目に位置する木星や6番目の土星と異なり、氷の巨星で太陽から7番目の位置にある天王星や8番目の海王星は、太陽系が形成される際のそれぞれの惑星が形成された温度と場所により、窒素と硫黄(硫黄と水素の化合物)のバランスが決定されたためこのような違いがあるのではないかとしている。

なお硫化水素の臭いは腐った卵の他にも、温泉や下水やおならの臭いなどにも含まれ、毒性も高い。だがもしも天王星に防護服なしで向かう場合には、そんな臭いに気づく前に、水素、ヘリウム、メタンでできた-200度の大気の中で窒息してしまうことだろう。

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