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200年後の未来、最大の哺乳類は牛に?太古の巨大哺乳類絶滅から読み解く未来

今から2世紀後に地上に残っている最も巨大な哺乳類は牛?絶滅していった太古の哺乳類を紐解いた科学者達はそんな未来予想を導き出した。

消えた巨大な哺乳類たちとホモ・エレクトスの登場

大昔、地球上はマンモスやサーベルタイガー、グリプトドン、マクラウケニアなど、大型動物相として知られる巨大な哺乳類たちが闊歩していた。しかし現在大きな哺乳類たちは絶滅したものが多い。現在残っている大きな哺乳類たちが生息するのもほとんどがアフリカのみだ。

12万5000年前の更新世紀から急に大型動物相は消えていった。現在の哺乳類の100から1000倍大きなそれらの巨大な哺乳類たちが消えた理由は何故なのか。4月19日にScienceに発表された研究では、6500万年前から現代までの哺乳類の化石の歴史を古生物学者らが調査している。すると、どうやらその絶滅時期と重なるのは更新世に生きた人類の祖先ホモ・エレクトスの登場であることがわかった。

ホモ・エレクトスの登場以前の人はほぼ菜食性だったが、ホモ・エレクトスの登場からよりカロリーの豊富な肉を食べるようになったのだ。道具を使用し、集団で狩りをするというそれまでになかった狩りのスタイルで、巨大な哺乳動物を効率的に狩ったのだろう、これ以降多くの巨大な哺乳類たちが絶滅に追いやられた。もちろんホモ・エレクトスが彼らを絶滅に追いやったと言っても、人類がそれらの動物の最後の一匹まで狩り殺したと言うわけでは無い。それでも、大きな哺乳類の方が繁殖周期が永いなどで繁殖が難しく、それらの動物の補充率を出生率が下回る程度には影響を与えたことで絶滅に至ったのではないかとされる。

気候変動ではなかったのか

大型哺乳類たちの絶滅に関しては、人類の登場が原因だとする説の他にも、気候変動が原因だとするものや、気候変動と人の両方が原因だという説もある。しかし今回の研究で調査された期間の中では温度変化による影響は巨大な哺乳類も小さい哺乳類にも等しく影響しているようであり、巨大な哺乳類のみ絶滅した要因としては気候変動が与えた影響は少なかったとされる。

未来の最大の哺乳類…牛

Credit: Creative Commons

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1万5000年ほど前には北米の哺乳類の平均質量と比較すると、現在の哺乳類は大幅に小さくなっている。200年後には哺乳類たちはさらに小さくなるだろう、と研究者たちは予想を語っている。

もしこのまま行けば、現在絶滅の危機にある哺乳類たちは死に絶え、200年後には地球最大の哺乳類は牛になるだろうとのことだ。牛が生き残ることができるというのも、人類が食用に繁殖させているためだろう。そうでなければ科学者達の予想する200年後の未来の最大の哺乳類は人間だけだったかもしれない。

将来牛が最大の哺乳となれば、哺乳類の体の大きさに限って言えば、これは4000万年前に地球に生きていた哺乳類の大きさと近い状況になる。逆に言えば恐竜が絶滅する6500万年前から、4000万から4500万年の時間をかけて進化して登場した巨大な哺乳類たちが、人類の狩りにより非常に短期間で消えていったということでもある。

200年後にゾウやクジラ、キリンなども消え去り、生き残る巨大な哺乳類は人が食べるために繁殖している牛だけ…そんな未来になることを防ぐことができるのも、もしかしたら巨大な哺乳類たちを絶滅に追いやった人類だけなのかもしれない。

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