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わずか数週間での衛星打ち上げを目指し、DARPAが賞金付きローンチ・チャレンジ開催

大抵の宇宙プロジェクトではどこで何を打ち上げるのかは事前に決まっているし計画開始から打ち上げまでに掛かる期間も年単位だ。そんな中、米国防高等研究計画局DARPAは、打ち上げ直前までどこで何を打ち上げるのかが伝えられない賞金をかけた小型衛星打ち上げプロジェクト「DARPAローンチ・チャレンジ」を発表した。

DARPAローンチ・チャレンジ

アメリカコロラド州で4月16日から19日にわたり開催された第34回スペース・シンポジウム(34th Space Symposium)で正式に発表されたDARPAローンチ・チャレンジ。DARPAの狙いは、通常宇宙船の打ち上げであれば、組み立て、試験、打ち上げまで、通常10年間の開発期間が必要なところを、ごく短い期間のうちにどこからでも打ち上げることを可能にすることで国防に役立てることにある。

これに参加する資格のあるチームにはそれぞれ40万ドルが与えられる。その後実際の打ち上げに成功したチームにはそれぞれ200万ドルの賞金と、次の打ち上げに参加する権利が与えられる。2度目の打ち上げでは3位までの順位が付けられ、1位は1000万ドル、2位は900万ドル、3位は800万ドルの賞金が与えられることとなる。2度目の打ち上げで順位を決める要素は、打ち上げまでの時間と、打ち上げた質量、そして軌道の正確さだ。参加締め切りは今年の12月、参加チームが決定するのは2019年第1四半期、実際の打ち上げは2019年第4四半期となっている。

技術的な挑戦と手続き上の挑戦

Credit: Defense Advanced Research Projects Agency – DARPA via Facebook

Credit: Defense Advanced Research Projects Agency – DARPA via Facebook

参加チームは打上げ用ロケットを一から組み上げるというわけではない。このローンチ・チャレンジは、現在小型ロケットを開発する企業の数が増えてきていることから、彼らの後押しとすることにもある。そのため、このチャレンジではそれぞれのチームがすでに開発しているロケットを用いてどれだけ素早く打ち上げまでの準備が整えられるか、にポイントがあるのだ。

ロケット打ち上げの技術的な問題の他に、打ち上げまでに必要なチャレンジ要素は手続きだ。連邦航空局FAAの発行する商用打ち上げライセンスは、現在のところは特定の打ち上げ場所と紐付けられたライセンスとなっている。DARPAは打ち上げ場所を包括したライセンスを提供できるようにFAAに働きかけているという。また、アメリカ国家宇宙委員会は来年2月の会合でライセンス発行のプロセスをリフォームする計画に署名する予定となっている。

これはあくまでも国防高等研究計画局のプロジェクトではあるが、このローンチ・チャレンジによりロケット打ち上げ企業の技術の進歩や、アメリカの打ち上げ手続きの効率化が図られることにより、今後の宇宙開発がよりスムーズになることも期待できる。

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