Credit : NASA/JPL-Caltech

NASAの2台の小型衛星が火星ミッションの未来を高速化

来月は火星探査機インサイトの打ち上げ。NASAは史上初となるの深宇宙用の小型衛星2台も一緒に打ち上げ予定だ。成功すればより早く火星とのデータのやりとりが可能になる。

 

小型衛星

近年、「CubeSat」などと呼ばれる小型人工衛星の開発が盛んだ。同じ衛星でもバスほどの大きさであるボイジャーやカッシーニとは違い、ブリーフケースほどの大きさのこのような小型衛星は、その小ささのおかげで大きな積み荷を打ち上げる時に相乗りして宇宙まで運ぶこともできるので打ち上げにかかるコストも抑えられる。

NASAの開発した「マーズ・キューブ・ワン」(Mars Cube One、略してMarCO)こと「MarCO-A」と「MarCO-B」もそんな小型衛星で、5月打ち上げの火星探査機インサイトと共に宇宙に飛び立つ。

 

MarCOたち

そんなMarCO-AとMarCO-Bの役割は、データのリレー。従来火星と地球のデータのやりとりはタイミングなどの面で難しく時間もかかっていた。しかしこの2台のMarCOのおかげで火星に降り立つ探査機インサイトの情報を地球へ素早くリレーできるのだ。これが成功すれば、これまで情報を送信するまでに数時間かかっていたところがものの数分で送信可能になるというわけだ。

これによりインサイトからの情報も素早く地球に届けることができる。しかしもし今回MarCOたちが失敗したとしてもインサイトはマーズ・リコネッサンス・オービターを経由しても地球にデータを届けることが可能であるし、インサイト自身のアンテナを地球に向けての直接通信も可能だ。しかしもし成功すれば、情報伝達が速くなることで将来の火星ミッションに役立つことが実証されるだろう。

なおNASAによれば、MarCOたちの制作チームはピクサーの映画『ウォーリー』に基づき彼らを「ウォーリー」と「イヴ」と呼んでいる。なお、映画作中ではウォーリーが消化器を使って宇宙空間を進むシーンがあるが、このMarCoたちもそれと同様の圧縮ガスにより宇宙空間を進むことができる。

MarCO-AとMarCO-B、そして探査機インサイトはアトラスVロケットにより5月5日に打ち上げ予定。火星へのインサイトの着地は今年11月26日が予定されている。

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