スーパー・ブルー・ブラッド・ムーンの次は420年ぶりの緑の月…というデマの真相

「2018年4月20日、420年ぶりの緑の月が見られる!」というデマがネットに出回っている。しかしその裏にあるのは大麻を指す隠語だ。

EarthSkyではここ何週間もこれに関する検索「green moon」をキーワードに訪れる人が最も多くなっているという。しかし「緑の月」などというものはない。これは実は大麻カルチャー由来の冗談なのだ。

 

なぜ420なのか

「4月20日…420年」というのもどちらも数字の「420」が共通する。そしてこの420は大麻を指す隠語であり、4月20日も「ウィード・デイ」として知られる。なぜ420が大麻を指す隠語となったのかを調査した米ハフポストによれば、これは元々1971年に米カリフォルニア州サンラファエル高等学校の5人の学生たちの発案だ。

同地域の沿岸警備隊メンバーが森で育てていた大麻をもう面倒見ることが出来ないと聞きつけた彼らは、大麻の収穫期であるその年の秋にこれを頂くことにした。そして高校近くのルイ・パスツール(近代細菌学の開祖とされる人物)の銅像に4:20に集合した。そのため元々はこの大麻を指す隠語は「4:20-ルイ」(4:20-Louis)であったのだが、後に「4:20」だけになったのだ。

結局件の大麻は見つからなかったものの、後にカウンターカルチャーの聖地となったこの地域から「420」が全米へ、そして世界中の大麻愛好家たちに広まったというわけだ。

この420へのリファレンスは1994年の映画『パルプ・フィクション』の質屋のシーンでほぼ全ての時計が4:20であったり、カリフォルニア州で2003年に登録された医療麻薬法案も「SB420」であったりと大麻関連で今も広く用いられている。

 

緑の月

Snopesによると、このネット上に広まる「緑の月」のデマは実際には2016年3月25日にマイルズ・ジョンソン(Miles Johnson)なる人物により投稿されたものがその根源のようだ。しかし、この投稿では「2016年5月29日」に、「1847年以降初」となる緑の月が見られるという内容となっている。その理由としてはジョンソンが同投稿へのコメントとして、緑の巨星、天王星が月に近い位置に並ぶため、などとされていた。しかしEarthSkyによれば実際には天王星は月に近い位置にはなく、緑の月も見えないという。ジョンソンによる投稿は後に自ら取り消されたようだ。

なぜこの「緑の月」の投稿が「420」と関連付けられたオンライン・ミームになったのかは日にちがそう遠くないことと、大麻のイメージとして緑色が用いられることが多い以外に明確な関連性は見いだせない。

なお、緑の月はなくとも「スーパー・ブルー・ブラッド・ムーン」は存在する。この「ブルー・ムーン」も別に青い月が見られるわけでは無いが、これについてはDiscoveryの記事『1月31日に見られる「スーパー・ブルー・ブラッド・ムーン」ってなにもの?』でお読みになると良いだろう。