Credit : The Naked Professor via Facebook

男らしさの仮面を脱ぎ去るヌードインスタグラマー、裸の教授

1万7000人を超す「裸の教授」ことインスタグラマーの@thenakedprofessor。自身の不安をバネに、内なる感情を抱擁した彼は、ヌード写真を投稿し続ける。

裸の教授の苦悩

インデペンデントの記事では、「裸の教授」の中の人に取材し、その本当の姿を赤裸々に語っている。裸の教授ことベンは、ロンドンの36歳のテクノロジー系起業家。インスタグラムで裸をさらけ出すきっかけとなったのは、3年前に始めたテクノロジースタートアップ企業が上手くいかず、不安に苛まれていたこと。

自分の人生の大部分は他の人の手中にある、という気持ちがその原因にあったが、彼はこれを原動力として「自らが完全に直接管理できるもの」を作ろうと行動を開始。その後催眠療法士との出会いから、自らの中に持っていた性的充足感の不足は、肉体的なものではなく、自分自身の思考パターンや、自らの感情を遮断してしまっていたことにあると気づいた。

Credit: The Naked Professor via Facebook

感情の遮断

裸の教授のインスタグラムプロフィールには「男らしさのマスクを脱ぐ。反乱的かつ傷つきやすい、私の裸の真実へようこそ」と記されている。

特に男性が感情を見せることを良しとしないことを「男らしさ」(masculinity)とする社会や、そのような環境で育ってきた男性は、感情を抑えこんでしまうことで精神・身体的な健康に弊害が出るとされる。

国は変わってアメリカの話になるが、TED x Talksでライアン・マッケリー(Ryan McKelley)博士が語る内容によれば、アメリカでは人種に関係なく、文化的に男が見せても良い感情は「怒り」「軽蔑」「誇り」のみであり、他方の女性は「喜び」「思いやり」「同情」「恐怖」など。本来ならば様々な感情を持つにも関わらず、「男らしさ」の仮面によりそれらを抑え込むことで、他者と関係を築くのが難しくなる。そうなると他人の感情の読み取りも難しくなるので人と関わるのが更に難しくなるのだ。

マッケリー博士は、このような社会的孤立は喫煙やコレステロールよりも心血管疾患よりも相対危険度が高いことも指摘。つまり感情の遮断は精神のみならず身体にも害をもたらすのだ。

裸のインスタグラマー

人生のコーチングを行うためのライフコーチの資格や、パーソナルトレーナーの資格を得た彼は、精神身体的な健康への意識を高めるための活動として、そして同時に他から目立つために、このヌード写真を投稿しているという。テムズ川やウェストミンスター宮殿といったロンドンの観光名所に裸の人が居るという写真は目立つこと間違いなしだ。しかし何よりも人や社会の考えに従い、情熱のない人生を送っていた状態から自由になるという象徴として、「裸の教授」のヌード写真は効果的だ。

なお写真は着服状態で構図などを構成して、人に迷惑のかからないタイミングで裸の教授が素早く脱衣して、それを写真家のアリン・オスタフェ(Alin Ostafe)が撮影しているそうだ。裸の教授にインスパイアされて精神・身体の自由を探求するのは良いが、くれぐれも自らの裸体を晒してはいけない公共の場ではヌードにならないよう願いたい。

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