Credit : Public Domain

謎多き無人宇宙船…米空軍のX-37B、軌道滞在200日目

極秘のベールに包まれた「X-37B」はアメリカ空軍の無人軌道周回機。長期軌道滞在ミッションを何度もこなしているX-37Bは、現在5度目のミッションで地球軌道滞在200日目を超したところだ。

無人軌道周回機
もともとX-37プログラムは1999年にNASAで始まったもの。そもそもは着陸試験機ALTVと軌道周回機OVの別々のビークルとして開発去れていたもので、当初よりボーイングが制作する話であった。しかし2004年にX-37の開発はNASAから国防高等研究計画局(DARPA)へと移され、計画内容は極秘に。X-37Bとして発表されたのは2006年のことだった。ボーイングは少なくとも2台のX-37Bを空軍に納入している。

5度目の長期ミッション
X-37Bはスペースシャトルのような形状ではあるものの、大きさはスペースシャトルの37mに比べとても小さく、全長8.8m。これまでに4つのミッションをこなしており、現在は5番目のミッションOTV-5で地球を周回中。最初のミッションOTV-1は2010年4月から行われたもので、224日間軌道を周回。続くOTV-2は2012年より468日間、OTV-3は675日間、そしてOTV-4では2017年5月の地球帰還までなんと718日間も宇宙に滞在している。

秘密の多いX-37B

Public Domain

アメリカ空軍管轄のミッションであることもあり、そのミッション詳細などには明らかにされていないことも多いが、リスク軽減、実験、作戦構想の実行や開発などに用いられるとされている。しかしただ単純に軍用限った活用がなされているわけではなく、軍用にも民生用にも利用できる「デュアル・ユース」であると見られている。なお現在のミッションであるOTV-5にはアメリカ空軍研究所による高度構造埋め込み型滅拡散器(Advanced Structurally Embedded Thermal Spreader)が積み荷に含まれており、これの実験をしているという。

2011年のボーイングの発表では、現在のX-37Bをスケールアップした「X-37C」も構想されている。そちらはISSから最大6人までの宇宙飛行士を運べるというもので、例えばISSから緊急避難する際に用いられるという提案もあったが、現在のところこれが実際に開発されているという話は聞こえてこない。

何かと秘密の多いX-37B、今後も平和に活用されることを期待しよう。

Clandestine X-37B Space Plane Surpases 200 Days in Orbit(Seeker)

The US Military’s Secretive X-37B Space Plane: 6 Surprising Facts(Space)

File:X-37B OTV4 landed at Kennedy Space Center (170507-O-FH989-001).jpg(Wikimedia Commons)

File:Boeing X-37B inside payload fairing before launch.jpg(Wikimedia Commons)

RELATED POST