溶岩にまみれた謎の球体…その正体は40年以上前の溶岩噴泉

アメリカ地質調査所USGSが3月29日にTwitterに掲載した画像が、その奇妙な見た目から話題となっている。実はこれは40年以上前に撮影された珍しいドーム型溶岩噴泉だ。

謎の赤い物体の正体

写真は最新のものではなく、1969年10月に撮影されたもの。当時ハワイのキラウエア周辺で火山が噴火した際の様子だ。しかしこの写真に写っているのは、まるでマグマにまみれた鉄球が海に浮かんでいるか、怪獣が海から現れたかのような異様な光景だ。

これは1969年から74年まで続いたキラウエア火山の東側で起きた「マウナ・ウル噴火」に伴い形成されたドーム状溶岩噴泉なのだ。5年間続いたマウナ・ウル噴火では3億5000万立方メートルもの溶岩が流れ出た。このドーム状溶岩噴泉もそのうちのひとつ、しかしこれは珍しいものだ。

珍しいドーム状溶岩噴泉

マウナ・ウル噴火で8mの高さに溶岩を噴出する別の溶岩噴泉 – Credit: Public Domain

通常、火山の噴火、溶岩噴泉の噴火、と言えば山の上からマグマが流れ出したり、吹き上げられたりする様子が思い浮かぶが、このドーム状の溶岩噴泉は珍しい存在だ。吹き上げるマグマの圧力とマグマの通り道にある溶岩の質量バランスがとれた時に、このような対称的な半球形が形成されるのだ。

実はこれ、海の上にできた溶岩噴泉の写真ではなく、陸で波のように見えるものも全てマグマが固まったもの。ドーム状溶岩噴泉の大きさは20mほど。通常溶岩噴泉の大きさは10~100mで、大きなものでは500mにもなるというから大きさとしては小さい部類だ。

是非ともこのドーム状溶岩噴泉が形作られる様子を動画で見てみたいものだが、次にこのような珍しい溶岩噴泉が見られるのは一体いつのことだろうか。

What on Earth Is This Fiery Blob?(LiveScience)

USGS(Twitter)

1969-1974 Mauna Ulu Eruption(USGS)

File:Lava fountain dome.jpg(Wikimedia Commons)