Credit : NASA

静かな次世代超音速飛行機、2021年までに登場!?NASAがロッキードマーティンに発注

「壁」を超えられるか。

2018年4月3日、NASAがアメリカのロッキードマーティン(Lockheed Martin)社と超音速飛行できる有人実験機を2021年12月31日までに開発する契約を結んだと発表した。時速約1,500キロメートル(マッハ1.2)での飛行を目指す。契約額は2億4,750万ドル(およそ270億円)。

この低音響実験機(Low-Boom Flight Demonstrator, LBFD)と呼ばれる実験機が超えなければならない壁は二重だ。第一にソニックブームによる騒音を最小限に抑え、第二に騒音を抑えることでアメリカ国内の上空を飛べるよう、アメリカ連邦航空局(FAA)と国際民間航空機関(ICAO)と交渉し、両機関が規定する超音速飛行機の飛行可能エリアを大幅に拡大することだ。

現状ではいかなる超音速飛行機も都市上空を飛べない禁止令が敷かれている。理由のひとつに超音速飛行により発生する衝撃波、いわゆるソニックブームと呼ばれる大音響がある。LBFDはこのソニックブームを大幅に減少し、車のドアを閉める音程度の騒音に抑えるのが狙いだという。

こちらで実際騒音のレベルを確認してみてほしい。

LBFDが予定通りに完成したあかつきには、早くも2022年半ばにアメリカ国土の上空を飛行させて騒音に関するデータを収集する計画だそうだ。高度約1万6,800メートルで生じる低ソニックブームの影響を実地で確かめ、住民の反応を集計して超音速飛行機の飛行制限を解除させる根拠とする。将来的には超音速商用機市場を開拓する狙いがあるという。

先月にはトランプ米大統領がLBFDを含むNASAの運営資金を全額政府が拠出する連邦予算案に署名したばかり。ゆくゆくは超音速飛行機の商用化を目指し、雇用を生み出したい考えを表明した。

ロッキードマーティン社はほかにもマッハ1.4で飛行可能な民間旅客機QueSSTを開発中だ。また、アメリカのVirgin Galactic社 とBoom Technology社も共同で超音速旅客機の開発を進めているとされる。中国も同様に超音速飛行機の開発に意欲を示している中、国際的な競争がヒートアップしそうだ。

New NASA X-Plane Construction Begins Now (NASA)

NASA Awards Contract to Build Quieter Supersonic Aircraft (NASA)

NASA Hires Lockheed Martin to Build Quiet Supersonic X-Plane (Space.com)

Experimental Supersonic Plane Gets Full Funding Under Trump’s NASA Budget Proposal (Space.com)

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