アメリカ、ミシシッピ州で三人の子供達が掘り出したのは、10万年前のマストドンの顎の骨だった。しかも保存状態も良い珍しいものだったのだ。
丸太かと思ったらマストドン
ミシシッピ川からそう遠くない地域ボビーナで、自宅の裏庭で遊んでいた12歳と10歳のセラーズ(Sellers)兄弟と、いとこの三人。彼らが「最初は丸太かと」思い持ち上げたものには歯が生えていた。子供達が丸太かと思ったものは、実は23kg近くある、マストドンの顎の化石だったのだ。この化石は下顎が半分となったもので、歯も二本ついた状態という、とても状態の良いものだ。
マストドン

最近では同名のミニブログサービスの方が有名かもしれないが、マストドンは氷河期に存在した象の仲間で、大きさは2,3mほど。化石としてはマンモスとよく間違えられるが、ゾウ科に属するマンモスやゾウの歯は小判条に横向きに平行線が入っているような形であるのに対し、それらと同じゾウ目に属巣もののマムート科であるマストドンの歯はより堀が深い形をしていることで識別出来る。
子供達がマストドンの顎の化石を見つけた地域では、木の化石である珪化木の他、市民戦争時代の遺物も多く見つかるそうだ。それでも、氷河期の生き物の化石がこれだけ良い状態で見つかるのは珍しいそうだ。なお、子供達の家族はいい記念になるからこの化石を保管しコーヒーテーブルにでもしようかとも考えているが、まだ決断はしていないという。
今回化石を発見したの子供達は野球好きの少年たちだが、この度の発見をきっかけに太古の生物の発掘に興味を持ったようで「カラダとかも見つかったら超クールだよね」などとFox Newsに語っている。なお好奇心旺盛で大人が見過ごすような場所に眠っていた貴重な化石を子供達が発掘する例は他にも見られる。そこから好奇心を発展させていき、もしかしたら今回の子供達も将来は有名な古生物学者になっているかもしれない。
Boys dig up prehistoric mastodon fossil in Mississippi(FOX News)