Credit : Senckenberg/Andreas Lachmann via YaleNews, 2018 Yale University

トカゲには三つ目だけでなく四つ目もいた…脊椎動物の目の進化の歴史

太古のトカゲには「第四の目」が存在したことが判明した。これは脊椎動物の視覚の進化の過程を理解する上で新たな発見だ。 

第三の目

第四の目の話をする前に、現在でも一部の脊椎動物には第三の目が存在することはご存じだろうか?現在生きているムカシトカゲなどのトカゲの一部や、カエルや魚の一部には「頭頂眼」などと呼ばれる第三の目(pineal eye)を持つものがいる。これはその名の通り、顔についた二つの目とは別に、脳の松果体から頭のてっぺんへと伸びていった三つ目の目である。このような第三の目に関しては、原始的な脊椎動物の間で多く見られることから、トカゲ以外の高等脊椎動物は進化の過程でこの第三の目を捨てたとする説や、そうではなくトカゲの第三の目は、脳内の松果体脇(parapineal/副松果体)の器官から発達したのだという説が存在した。

第四の目

Credit: Smith, K. T. et al. (2018): The Only Known Jawed Vertebrate with Four Eyes and the Bauplan of the Pineal Complex. Current Biology, Volume 28, Issue 7

イェール大学の研究チームがジャーナルCurrent Biologyに4月2日発表した研究では、もう一つ目の多い、第四の目を持つトカゲが調べられている。それが5000万年前に存在したオオトカゲ科の「Saniwa ensidens」だ。この化石をCTスキャンしたところ、このトカゲには松果体から生じた第三の目の後ろに、これとは別に副松果体から生じた「第四の目」を持っていたことが判明した。これは一つの器官から生じた対になって存在する目でもないという。

複雑な目の進化の歴史

このことからは、下等脊椎動物から高等脊椎動物への進化の過程で第三の目が失われたという単純なものではなく、トカゲの第三の目は他の脊椎動物の持つ第三の目とは違う、複雑な進化の歴史から生じたものであることがうかがえるのだ。また、研究の共同執筆者であるバート=アンジャン・ブラー(Bhart-Anjan Bhullar)がイェール大学ニュースに語るところによれば、これまで目は非常に複雑な器官であると考えられていたが、今回の発見では進化の面においては状況さえ揃えば目のような複雑な器官を生み出すことも簡単なことだったということがわかった、とのこと。

しかし同時に、脊椎動物の視覚の発達に関して理解を深めるにはまだまだ研究が必要だともしている。生物進化の過程には私たちの知らない秘密がまだまだ眠っているようだ。

4-eyed lizard may offer clues about evolution(Futurity)

A four-eyed lizard offers a new view of eyesight’s evolution in vertebrates(YaleNews)

The Only Known Jawed Vertebrate with Four Eyes and the Bauplan of the Pineal Complex(Current Biology)

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