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ミステリーサークルの今…数百年前から現代まで続く不思議に迫る

1980、90年代に世界中で話題を呼んだミステリーサークル。竜巻か、いたずらか、UFOか、その謎は完全に解明されないまま今に至る。そして今もまた、ミステリーサークルに関する新たな話題は絶えないのだ。

ミステリーサークルの夜明け

1678年の木版 – Credit: Public Domain

Live Scienceによれば世界初のミステリーサークルとされるものは1966年にできたという。オーストラリア、クイーンズランド州ののタリーという町の農家が空飛ぶ円盤が沼地から飛び上がり飛んでいくのを目撃、その場所には草が円盤状に瓦礫があり、アシやイネが倒されていたのだという。これを調査した警察は塵旋風や水上竜巻などの自然現象によりできたものだろうとしている。

しかし実は、より時を遡り1678年にはイギリスの木版の瓦版が、ミステリーサークルのような事件を伝えているのだ。それによれば、イギリスのハートフォードシャーで農家が、オート麦畑を刈るための料金を支払うことを拒否し、「それよりは悪魔が代わりに刈ってくれればいい」などと言ったそうだ。その夜その畑は炎に包まれているように見え、次の日には畑が完全に刈られており「人間の仕業ではない」とされていたというもの。木版の挿絵には、悪魔が畑を刈る様子が描かれているが、作物は円盤状に綺麗に倒されているように見える。 

ミステリーサークルブームの到来

その後、より本格的にミステリーサークルが知られるようになるのは1970年代。当初はイギリスの田舎でシンプルな円盤状のものが見られただけだったが、1980年代、1990年代と時代が進むにつれその模様は複雑化し、まるで何者かが農地をキャンバスに幾何学的なアートを作っているかのような有様になってきた。

アメリカではとくに1990年に流行ったようで、同年秋頃イリノイ州でジェームズ・ローソン(James Lawson)のコーン畑に、突如現れた不思議な模様「ミステリーサークル」。これに端を発して以降その周辺、でもミステリーサークルが出現した。1990年にはアメリカ国内だけで60件のミステリーサークルの報告があるという。

ミステリーサークルとUFO

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Courier & Pressのコラムニスト、ジョン・ウェッブ(Jon Webb)によれば、1990年はUFO目撃情報や接近遭遇報告も多い年だったという。ローソンの畑に現れたミステリーサークルが発見された同じ日の夜には、イリノイ州の隣にあるインディアナ州で23歳の女性が不思議な物体が空を飛んでいると言う報告があり、二日後にもインディアナ州では音を立てずに移動するボウタイのような形のものが道路の上に留まっている様子を親子が目撃している。 

私たちがやりました

1991年9月10日付のニューヨークタイムズ紙は、イギリスの二人の男たちが、ミステリーサークルは自分たちが暗闇の中で木の板を踏んで作ったパターンで、ただの冗談だったとイギリスのタブロイド紙に明かしたと記事にしている。二人は愉快な60代の男性で、メディアが彼らのやったことをUFOや宇宙からの知的生命体の仕業だとしていて大いに笑ったとのこと。

しかしそれではイギリス国外のものも彼らの仕業かと考えると、彼らがよっぽどお金持ちで暇を持て余していて世界中を飛び回っているのか、という話になってくる。彼らは実際にミステリーサークルの制作を専門家に見せたものの、専門家たちは「この二人が健康的な60歳である」という点を除いて納得する点はなかったとしている。

ミステリーサークルをひっそり作って楽しんでいたのか、それともミステリーサークルを作ったと人々を騙して楽しんでいたのか、果たして真実が判明する日は来るのだろうか。 

今明かされる20年前の出来事

時間が経過してから真相が明かされる、というのは多々あることだが、ミステリーサークルに関しても今年面白い報道があった。米ミシガン州の隔週紙Tri Country Timesの共同編集者、ヴェラ・ホーガン(Vera Hogan)は今年一月、「20年前にミステリーサークルを取材した」という記事を掲載したのだ。

1998年、ホーガンと彼女の同僚3人は読者からの匿名情報を受けて、とある家の裏庭にできたというミステリーサークルを取材に行った。そこで目にしたのは、緑と茶色の雑草が、完璧な円状に編み込まれてできた巨大なミステリーサークル様子だった。彼女はこれは旋風や竜巻でできたような自然現象には見えなかったと記している。なにしろ草が「伝統的な敷物や鍋敷きのように編み込まれていた」からだ。ホーガンはこれを触って確認しており、草はきつく編まれて互いに結んであるようだったという。

このミステリーサークルは反時計回りで、周りには足跡もなかった。警察を呼ぼうとしたものの警察は真面目に取り合ってくれず「UFO関係の人」でもよんだらどうかといわれたそうだ。結局Tri Country Timesはこの件を掲載することで読者に変に思われたり、この小さな家に見物人が押しかけてしまうことなどを危惧し、掲載を見送ることにした。そんなブームを過ぎた20年後にこの記事を掲載したというわけだ。

氷のミステリーサークル?

バイカル湖のミステリーサークル – Credit: NASA

スロベニアの情報を伝えるTotal Slovenia Newsでは、3月15日に「氷のミステリーサークル」に関する記事を掲載している。この記事では、スロベニアのブレッド湖が凍っている表面に綺麗な丸が複数できていたことを報じている。この氷上の謎のサークルの原因としてはメタン、渦電流、池が凍り始める時にある地点から円状に凍っていく、などの説がある。

また現地に伝わる伝承では、妖精の王女が村人に怒って一晩のうちに山の水を集めて谷の村を水底に沈めてしまった、というものも存在する。

また、2009年にはシベリアのバイカル湖が凍っているところに謎の円形が複数現れたのが国際宇宙ステーションISSから撮影されている。こちらに関しては池の底から出たメタンガスがコリオリの力により円を描きながら上がってくるためだと説明されている。

農業被害か観光か

イギリスでは昨年8月にもウィルトシャーの農場にミステリーサークルが出現したとBBCが報じている。8月2日このミステリーサークルをドローンで撮影した動画が話題となり、この地には8月13日までに世界中から400人以上が訪れたという。

このミステリーサークルにより押し倒された作物は8トンと見積もられる。農場主は見物人が農作業の邪魔にならないようにクレーン車を農場脇に設置、そこからミステリーサークルを見る見物人から2ポンドを徴収してミステリーサークル被害を軽減しようとしている。

ミステリーサークルができたというだけでここまで人が集まるのだから、地域の観光を盛り上げるために観光局が行っていたっておかしくはないという見方もできるかもしれない。

ミステリーサークルの謎が完全に解明される日は果たしてくるのだろうか?なお、ミステリーサークルの作り方はWikiHowで紹介されている。ただし、人の土地を無許可で使ってミステリーサークルを作ったら犯罪なので、くれぐれもそんなことはしないように!

Webb: Crop circles plagued Illinois in 1990. One farmer blamed UFOs(Courier & Press)

2 ‘Jovial Con Men’ Demystify Those Crop Circles in Britain

The Crop Circle Mystery: A Closer Look(Live Science)

Crop circle in Fenton City. It happened 20 years ago — does anyone else recall seeing it?(Tri-Country Times)

Are Aliens Visiting Lake Bled?(Total Slovenia News)

Circles in Thin Ice, Lake Baikal, Russia(Earth Observatory)

Wiltshire crop circle brings hundreds to farm(BBC)

Hannington CROP CIRCLE 6.8.2017(YouTube – Matthew Williams)

How to Make a Crop Circle(WikiHow)

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