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過酷な火星での生活、生き残るためには排泄物を食用に

映画「オデッセイ」を観たことがあるだろうか?火星に取り残された男が、地球に帰還するため過酷なサバイバル生活を送る物語だ。映画で描かれているように、火星の環境は地球と大きく異なり、様々な技術や知恵を活用しなければ生きていくことは難しい。

火星の環境は厳しいが、火星に着くまでの工程も過酷だ。地球から火星までの距離は日々変化し、2018年7月31日にはその距離が最も近くなるものの、それでも約5,759万kmもの距離。これはロケットで行ったとしても数ヶ月かかる計算になる。その間、乗組員は食べ物や水を必要とするため、その量は膨大となりその保管スペースも大きな問題だ。

そんな火星での過酷な生活や旅において、大きな助けとなると期待されるものがある。人間の尿、大便、汗といった排泄物だ。実際、国際宇宙ステーションではすでに尿と汗のリサイクルが行われており、乗組員の飲料水として繰り返し利用されている。 

また、尿に含まれる尿素は窒素と炭素を含んでおり、これらはヤロウィア リポリティカ(Yarrowia lipolytica)と呼ばれるイーストを育てるのに必須である。このイーストは遺伝子操作を行うことで必須脂肪酸であるOmega-3を含む様々な脂肪酸を生成するため、現在効率的にOmega-3を作り出す研究が行われているということだ。

もちろん、尿や汗だけではない。ペンシルベニア州立大学の研究者たちが宇宙生活のためのバイオリアクターコンセプトを発表し、注目を集めた。このバイオリアクターの中にはバクテリアがおり、それらに乗組員の尿と大便を与え、塩とメタンガスが発生させる。すると、このメタンガスにより、微生物によるピーナッツバターのようなものが育ち、さらに食べることが可能になるというのだ。

食べ物や飲み物が豊富にある日本にいると想像することすら難しいが、今も宇宙での生活に向けて様々なサバイバル技術が研究されている。こういった技術が発達することで、宇宙開発はもちろん、災害時や貧困地域への支援などでの活用も期待できそうだ。

Pee, Poop, and Perspiration Will Be Useful in Traveling to Mars (ZME Science)

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