ヘロイン、エイズ、遺産……資産家の無職中年ドラ息子による殺人事件の動機がクズの極み!

ミシガン州グロスポイントの閑静な住宅街で、会計士のバーバラ・イスキーが顔面を銃撃された。銃弾は彼女の脊髄を破壊。即死だった。にも関わらず、首の後ろにも“とどめの一発”が撃ち込まれていた。非常に残忍で冷酷な犯行である。

バーバラはもともと貧しい労働者階級の出身だったが会計士として努力し、数々の会社でキャリアを積んだ。やがて印刷業を営む資産家、アン・マラスコに見出される。その能力、そして朗らかな性格を買われて、アンの資産運用を任された。2人は強い信頼関係で結ばれていたのだ。

だがバーバラは、その親愛なる雇い主・アンの私道で殺害されてしまう。しかも不思議なことに、アンは捜査に協力的ではなかった。黙秘を続け、決定的な証拠も証言も得られなかった。バーバラは殺害されたあと5時間も現場に放置されていたにも関わらず、だ。

なぜなら犯人は彼女の息子、ジョー・マラスコだったからだ。51歳でヘロイン中毒のジョーは、母アンの資産で生活していた。当然、仕事ができる人間ではなかったので、家業は姉のマデリンとその夫が継いだ。ジョーには多額の借金があったが、それをアンの数百万ドルにもおよぶ遺産で返済しようとしていたという。これを阻んだのが、誰あろうバーバラだった。

当初、アンの遺産はすべてジョーに譲られるはずだったが、堅実なバーバラはマデリンと均等に分けるように進言。至極当然の判断だが、ジョーはこれに激怒した。マデリンに嫌がらせを繰り返し、街のゴロツキを雇ってバーバラを殺させたのだ。しかもジョーはヘロインの常習がたたって、エイズを患っていた。死期が近いことを悟っていながら、なぜ殺人を犯したのか?

金さえあれば長生きできるとでも思ったのだろうか? ジョーには終身刑が言い渡されたが、刑期は意外なほど短く終わった。母アンが保釈金を払ったからではない。獄中でエイズが悪化し、死亡したのだ。バーバラを殺しさえしなければ、ジョーはもっと長く生きられたかもしれない。ヘロイン中毒から更生するチャンスもあったが、自らの醜い欲望がその命を削ることになった。因果応報とはまさにこういうことだろう。 『狙われた隣人』はディスカバリーチャンネルにてご視聴頂けます。ディスカバリーチャンネルを未視聴の方は、こちらからご確認ください。

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