Credit : Airbus

モリで宇宙のゴミを捕獲!エアバスが実験に成功

人類が人工衛星を打ち上げるようになったのは1950年代後半。それ以来、宇宙ゴミは大きな問題となっている。スペースデブリとも呼ばれるそれは、小さな欠片からロケットの一部や使えなくなった人工衛星まで、様々な大きさのものが宇宙空間を漂っている。新たな宇宙での活動において、衝突の危険性もあることからその対処法が検討されている。

そんな中、航空機の開発で知られるエアバスが巨大なモリを発表。大きな魚を捕まえるように、宇宙空間で巨大なモリを使って地球の軌道上にあるゴミを捕まえ、破壊しようというのだ。このモリの長さは90cmほどで、空気圧によって発射されるという。この度発射試験がイギリスにあるSurrey Space Centrで行われ、人工衛星の素材を模したターゲットに向けて発射。楽々と穴をあけることに成功し、対象を捕らえることに成功したという。実際に宇宙空間で使われる際には、捕らえた対象物を地球の大気圏に向けて引っ張ることで、大気圏内で燃やして破壊するということだ。

近年、特に多くのスペースデブリを新たに生んでいるのが中国だ。2007年、中国はこれらの対処法として弾道ミサイルで使えなくなった人工衛星を破壊する計画を発表。気象衛星である風雲1号Cを実際にミサイルで破壊した際には、新たに3,300個ほどの新たなスペースデブリを生み出すという結果になっている。

NASAはスペースデブリの観測を続けており、野球ボール以上の大きさのものが約2万個、それより小さなものは観測できるだけで約5万個存在しているという。観測できないほど小さなスペースデブリの数は、何百万個にも及ぶと考えられており、これらも時速2万8,000kmほどの速度で移動していることから、衝突の際のダメージは計り知れないだろう。

今回、エアバスが開発したモリの第一のターゲットとなるのは、2012年に突如稼働を停止した欧州宇宙機関の観測衛星Envisat。エアバスのエンジニアたちは、Envisatを捕まえることができれば、どんなものにでも対応できると自信をのぞかせているということだ。まだ試験段階ということだが、今後人類が宇宙開発を進めて上でスペースデブリ対策は欠かせない。他にも各国が様々な方法でスペースデブリの除去を計画しているが、その中でも今回のものはかなりアナログで大胆な手法と言えるだろう。

Airbus tests harpoon meant to shoot down satellite-sized space junk (ZME Science)

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