天の川銀河のはじまりと終わり

七夕伝説やギリシャ神話など世界中の物語の中で語られる天の川銀河。今回は天の川銀河の謎に迫る。

天の川銀河では太陽を含む約2千億個の恒星がブラックホールを中心に回っている。銀河としての大きさは宇宙の中でも最大級だ。雄大な姿を持つ一方で、その誕生の過程についてはまだ分からないことが多い。

これまでは銀河が先に生まれ、銀河の中心に位置するブラックホールは後から形成されたとみられていた。はじめに宇宙空間を漂う塵とガスから恒星が生まれ、互いの重力で緩やかに集まることで銀河が生まれた。次に恒星が死を迎える際にブラックホールが形成された。そしてブラックホールが銀河の中心に移動し、強力な重力で周囲の恒星を引き寄せることで、現在の銀河の形を維持しているという考え方だ。

しかし、近年有力になった学説では、ブラックホールこそが銀河の生みの親だと考えられている。ブラックホールは周囲のものを全て飲み込むだけでなく、膨大なエネルギーや放射線を放出していることが分かった。それを糧にして星が形成され、ブラックホールを取り囲む形で銀河を形成したというのだ。

いずれにせよ、一定の大きさに成長した天の川銀河は周辺の銀河を取り込むことで巨大化していった。約40億年後には隣接するアンドロメダ銀河と衝突し合体することで巨大な楕円銀河を形成することが分かっている。

しかし、その頃にはブラックホールに新しく星を形成する力は残っていない。やがてブラックホールは銀河そのものを飲み込んでしまう。天の川銀河は自らを生み育んできたブラックホールによって破壊されてしまうのだ。

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