世界の果てのレストラン4選

インターネットが世界の秘境を変えつつある。かつてはごく少数の人にしか知られなかった特別の場所がグーグルマップで検索可能となり、多くの好奇心旺盛な冒険家たちがこぞって集まるようになった。

しかし、いくら認知度は上がってもやはりそこは世界の果て。実際行こうと思ってもなかなかいけないところばかりだ。今日は画像と映像で、世界の果てのレストランをいくつかご紹介しよう。

1. 崋山南峰の茶屋(中国)

Credit: China Photos / Getty Images

こちらは中国陝西省華陰市の崋山。かつては中国有数の聖地として道教と仏教の修行僧が訪れ、その険しい頂きにそそり立つ寺院を目指した。

いまでは道教の寺院は茶屋に改造され、まわりに観光ホテルが立ち並ぶ。中国人の若年層を始め、世界各地から集まった怖いもの知らずの観光客が山頂の茶屋を目指して崋山を登る…いや、「へばりつく」と言ったほうが正しいだろうか。

Credit: Ondřej Žváček via Wikimedia

とにかく、一歩踏み外したらまず命はないだろう。「世界で一番危険な登山道」と言われるだけあって、正式な統計は不明なものの、Outsideによれば年間100人もの登山客が命を落としているという。画像のようなほぼ垂直の岩に板が数枚固定されている道はまだマシで、板さえもなく、岩に掘られた穴につま先をつっこんで移動する難関もあるそうだ。

こんな危険な目に遭ってから山頂でいただくお茶の味は、さも格別だろう。山頂の茶屋の開店時間やメニューは残念ながら公開されていないようだ。たまたま定休日に行ってしまったら一生の不覚になりかねないので、道すがら他の観光客に確かめるのもいいかもしれない。山頂で無事至福の一服を飲み終えたら、さあ、覚悟を決めてまたあの険しい登山道を引き返さなければいけない。

2. ザ・ロック・レストラン(ザンジバル)

Marka / UIG via Getty Images

所変わってこちらはアフリカ東岸沖に浮かぶ島、ザンジバル。白い砂浜と青い海の先に突如現れるのは、水面に浮かぶような小さなレストラン「ザ・ロック」。2010年にオープンした店内はこじんまりとしていながらも開放的なビューを誇り、なんだかひどく遠いところまで来てしまったような錯覚を与えるのではないだろうか。

近海で捕れた新鮮な魚介をイタリアンテイストで提供する。メニューはウェブサイトでも閲覧でき、インターネットを通じて事前オーダーも可能。20人までなら貸し切ってちょっとしたパーティーも企画できるそうだ。

年中無休、営業時間は12時~22時。夜は満点の星空の下、思わず帰りたくなくなってしまうかも。でも潮の満ち引きには気をつけよう。満潮時にはレストランから歩いて陸に上がれなくなる。もちろん、泳いで帰ってもいいそうだが。

3. ラ・メシータ・アルマンザ(アルゼンチン)

Credit: La Mesita de Almanza Facebook Page

赤道直下のザンジバルからひたすら南に向かうと南極大陸に到達する。その南極に一番近い町と言われているのがアルゼンチンのウシュアイア。南アメリカの最先端に位置する。

その最南端の町の最南端に店を構えるリト・ラヴィアさんは、『ラ・メシータ・アルマンザ』こそが世界の果てに一番近いレストランだと自負している。

世界の果てから見る光景はいったいどんなに寂しいものなのか。意外にも、ラヴィアさんのお店は暖かい活気とおいしそうな料理であふれている。フェイスブックからアクセスできることもあって、辺境に店を構えていてもお客の入りはいいようだ。

今、ウシュアイアの町はさまざまな変化の波に翻弄されている。The Atlanticによれば、アルゼンチン政府の政策により近年住民が急増しており、1970年から2015年の間に人口が11倍の15万人に膨れ上がって住宅供給が追いつかないという。港には南極大陸を目指す大型客船が次々といかりを下ろし、ゴミをまき散らしていく。また、地球温暖化の影響で町の唯一の飲み水資源である氷河が異常な速さで溶けだしている。

4. スヴァルト(ノルウェー)

Credit: SVART Facebook Page

南極から北極へ。こちらは2021年に開業を予定している未来のホテル。

北極圏への観光は近年のトレンドとなっているが、ノルウェーとしては観光の需要を増やしつつも貴重な自然環境を守っていきたい考えだという。そこで、世界で初めて消費量を上回る電力をつくり出す施設を建設中だそうだ。電力消費量も85%カットし、太陽光発電で必要以上のエネルギーを確保するという。

オーロラや氷河など、北極圏でしか体験できないことに加え、白夜のヨガセッションやサイクリング、夏場の陽光を浴びながらカヤックやサイクリングも楽しめる。そしてもちろんレストランもあるだろう。世界の果ての風景を楽しみつつも、環境フットプリントは小さく。これからの新しい観光のありかたであってほしい。

The 20 Most Dangerous Hikes (Outside)

The Rock Restaurant Website

Ushuaia: Photos From the End of the World (The Atlantic)

La Mesita de Almanza Facebook Page

World’s first energy-positive hotel planned for Arctic Circle (CNN)

Svart Website

Svart Facebook Page

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