子供の頃、変な言葉が友達の間で流行ったりしたことはないだろうか?筆者は男なので、女の子たちがどのような言葉で笑っていたのかはよくわからないが、子供の頃、訳もなく排泄物の名を叫ぶわんぱく小僧がたくさんいたのを覚えている。汚い言葉は男の子達の定番だが、他にもごく普通の言葉がなぜか面白おかしく連呼されていたのが記憶に残っている。
そんな面白おかしい言葉があるのは万国共通。イギリス、ウォーリック大学の研究者は、英語における面白おかしい(funny)言葉を調査。アメリカ人の821人に対し、選ばれた200単語を見せ、その面白さを評価した。
この調査を行なった発端は、研究者の上司の子供達が「porridge(ポリッジ、オートミール)」という言葉で笑いが止まらなくなったことによるもの。アメリカ英語では「oatmeal(オートミール)」、イギリス英語では「porridge」と言い、同じ意味でありながらも音の違いからどちらがより面白いか調べてみたいと思ったとのことだ。
調査の結果、面白おかしいとされた上位12単語は下記の通り:
- 1. Booty(ブーティ、お尻)
- 2. Tit(ティット、おっぱい)
- 3. Booby(ブービー、おっぱい)
- 4. Hooter(フーター、おっぱい)
- 5. Nitwit(ニットウィット、まぬけ)
- 6. Twit(トゥウィット、ばか)
- 7. Waddle(ワドル、よちよち歩き)
- 8. Tinkle(ティンクル、おしっこ)
- 9. Bebop(ビーバップ、ジャズの一形態)
- 10. Egghead(エッグヘッド、インテリ)
- 11. Ass(アス、ケツ)
- 12. Twerp(トワープ、ボンクラ)
また、調査では逆に最も面白く感じない言葉も調査。上位12単語は下記の通り:
- 1. Rape(レイプ、強姦)
- 2. Torture(トーチュア、拷問)
- 3. Torment(トーメント、苦痛)
- 4. Gunshot(ガンショット、射撃)
- 5. Death(デス、死)
- 6. Nightmare(ナイトメア、悪夢)
- 7. War(ウォー、戦争)
- 8. Trauma(トラウマ、心的外傷)
- 9. Rapist(レイピスト、強姦犯)
- 10. Distrust(ディストラスト、疑惑)
- 11. Deathbed(デスベッド、死の床)
- 12. Pain(ペイン、痛み)
今回の調査が行われた主な目的は、将来的にユーモアに関する調査をする際、役立つようにとのこと。しかし今回の調査において、男女間における興味深い差が観察できたという。主に男性は「orgy(オージー、乱交)」や「bondage(ボンデージ、SMによる拘束)」と言った卑猥な言葉を面白く感じるのに対し、女性は「giggle(ギグル、くすくす笑う)」や「beast(ビースト、獣)」と言った、語感が面白いものを選ぶ傾向にあったというのだ。
性差関係なく面白いと感じた単語としては、「chug(チャグ、一気に飲む)」や「fluff(フラフ、間違える)」などで、男女ともに、あまり一般的でない言葉を面白いと感じることがわかったという。
これについて「おかしさは予想だにしない事態(不快に思わないものに限る)が起こった時に起こる」という仮説で説明できると研究者は指摘。また、あまり使われない言葉が面白く感じる理由の一つとして、その音も指摘している。人が面白いと思う音が存在し、たとえ意味がなくても面白おかしいと思える言葉を作ることが可能だとしている。
今回の調査はイギリスの研究者によってアメリカの被験者を対象に行われたが、両国で話される英語の違いに関わらず、面白いと思う言葉に差は確認できなかったということだ。
こうして一覧にして見てみると、面白おかしいとされる言葉のほとんどは性的なもの(しかしそれほど過激でないもの)や汚いものに関係しており、面白いと感じない言葉は苦痛や死に関係していることがわかる。また、今回の調査では若い被験者と年老いた被験者により結果が異なることも判明しており、研究が進めば、ジェネレーションギャップによるミスコミュニケーションなどを回避するのにも役立つかもしれない。
‘Booty’ Is The Funniest Word In The English Language, Study Says (big think)