Credit : Unicode Consortium

ビル・ゲイツも推し進める蚊の絵文字、公衆衛生の救世主なるか

プウゥーーーン。もうすぐ彼らがやってくる。

ユニコードコンソーシアムが2月7日付で絵文字の最新バージョン(v11.0)を発表した。ユニコードのブログによれば、リリースは2018年6月に予定されているそうだ。新しく加わった157個の絵文字の中には「蚊」の姿も。しかも、基となった提案書がふたつもあった。

Credit: Unicode Consortium

左側にいる目つきの悪い、ちょっとしつこそうなタイプの蚊は、オーストラリアのクイーンズランド大学教授、イアン・マッケイ氏の提案。そして右側の一見おとなしそうな、しかしながらメスという性別からして血を吸うリスクが高そうな蚊は、マイクロソフトの創始者として有名なビル&メリンダ・ゲイツ財団の提案である。

マッケイ氏もゲイツ氏も、同じ理由で「蚊」の絵文字の必要性を訴えている。公衆衛生だ。

ゲイツ氏のブログ「Gates Notes」によると蚊は地球上でもっとも危険な生物だそうだ。彼の調査によれば、年間72万人以上が蚊の犠牲になっている。それに比べたら、危険な生物としてイメージが定着しているヘビでさえ年間5万人と及ばない。サメにいたっては、年間10人の犠牲者を出すに留めている。

その絶大なる危険性は、蚊が媒介するあらゆるウィルスに孕まれている。マッケイ氏が寄稿したThe Conversationの記事にはジカ熱、デング熱、ウエストナイル熱、ロスリバーウイルス…など、かかってしまったら命に係わる危険な名前がずらりと並んでいる。

このように危険度が高い蚊に対して、絵文字の効果は大きいとマッケイ氏やゲイツ氏は期待している。大多数の人がスマートフォン片手にいつでも、どこでも手軽にソーシャルメディアで情報を発信し、受信している目まぐるしいこのご時世に、絵文字のひとつが人々の意識まで変えてしまうというのだ。

マッケイ氏いわく、例えば蚊の発生率をモニタリングしている団体がツイッターで情報発信しているとしたら、「蚊」の絵文字をずらりと並べて表示するだけでその日の蚊の多さが一目瞭然となるはずだ。絵文字なら多言語間でも意味が通じるので、国際的なコミュニケーションツールになる。絵文字を使える便利さが高じて、蚊がより日常的な話題にのぼってくる機会が多くなるかもしれない。

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同じような効果を期待するなら、ほかにも公衆衛生上問題視されているマダニ、ノミ、シラミ、トコジラミなどの有害生物も絵文字に登録したほうがいいのかもしれない、とマッケイ氏は言う。

もちろん、これらのオジャマ虫たちすべてが同じSNSメッセージに集結していないことを祈りつつ。

How the new mozzie emoji can create buzz to battle mosquito-borne disease (The Conversation)

Emoji Recently Added, v11.0 (Unicode)

Unicode Emoji 11.0 characters now final for 2018 (Unicode Blog)

The Deadliest Animal in the World (Gates Notes)

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