超つらい! 多産なタスマニアデビルの生存率が低いワケ

オーストラリア・タスマニア島に生息するタスマニアデビル。体長60センチ前後ながら、肉食の有袋類としては世界最大だ。

一見かわいらしいタスマニアデビルだが、なんとも形容しがたい特徴的な鳴き声と、気性の荒さも相まって「デビル」の名が付けられたと言われている。捕らえた獲物の骨まで嚙み砕くほどの強い顎を持ち、生きた獲物だけでなく死肉も食べる習性や、骨から毛まできれいに平らげてしまうことから「森の掃除屋」の異名も持つ。

そんなタスマニアデビルが、一度にどれだけの赤ちゃんを産むかご存知だろうか?
同じ有袋類のコアラやカンガルーは基本的に一度に一匹の出産だが、なんとタスマニアデビルは20~40匹もの赤ちゃんを産むというからすさまじい多産である。

しかし、当然すべての赤ちゃんが成獣になれるわけではない。そもそも母親のお腹の袋には乳首が4つしかないため、お乳にありつけるのは最大でも4匹まで。米粒ほどの大きさの赤ちゃんたちは、生まれた瞬間からお母さんのお乳を目指して壮絶な争奪戦を繰り広げなければならないのだ。

首尾よくお乳にありつけた赤ちゃんは、4ヶ月ほど母親の袋の中で過ごしたのち外の世界へ。母親と一緒に過ごせるのは約10ヶ月で、独り立ちしてから完全な成獣になるまで生き延びることができるのは、さらに一握りの精鋭だけだという。

生まれた瞬間から始まる生存競争を勝ち抜いてきたタスマニアデビル。可愛げのない鳴き声も肉食一筋の生態も「他の“ほのぼの有袋類”とはタフさが違うんだよ!」といったところだろうか。

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