Credit : Creative Commons

ストーンヘンジ完成後数百年でイギリスに住む人が90%入れ替わっていた

ストーンヘンジが作られてわずか300年の後に、イギリスに住む人々はその90%が入れ替わったことが遺伝子から判明した。一体なぜこのような大きな入れ替わりが起きたのかは未だ推測の域を出ない。 

地中海風の見た目の英国人

ストーンヘンジを築き上げた新石器時代のイギリス人たちは、オリーブ色の肌に暗い色の髪を持った、地中海風の見た目の人々だった。ところが、それまで人口のほぼ100%を占めていたこの地中海風の見た目の要素は、ストーンヘンジの主な部分が作られて300から500年ののちには人口の10%にまで減ってしまった。残りの90%は、紀元前2500から2000年までにオランダを経由してイギリスにやってきた、中央ヨーロッパを起源とするいわゆる「ビーカー民」と呼ばれる人々だった。 

民族の総入れ替え

しかし、これだけ大規模に人口を入れ替える現象が起きたのに、戦争が起きた形跡や民族虐殺が起きたというような証拠はでていない。後からやってきたビーカー民の方が高度な技術を持っていたことから、その技術のおかげで先住の人々に問題なく受け入れられた可能性も考えられる。はたまた、ネイティブアメリカンたちがヨーロッパからの入植者たちの持ち込んだ病気に免疫がないため死んでしまったように、先住イギリス人たちもまたビーカー民の持ち込んだ病気により多くが死んだという可能性もある。

何がその原因だったにせよ、イギリスへのビーカー民の移住の規模と速度がこれまで思われていたよりもはるかに早かったことは確かなようだ。この研究は、北西ヨーロッパの研究では新石器時代、銅器時代、青銅器時代のゲノムデータが国際的な考古学チームにより大規模に調査されたもので、ネイチャーに2月21日に掲載されている。

太古のイギリス人たち

なお紀元前4300年の中石器時代には、この地中海風の人々よりも以前にイギリスに住んでいた狩猟採集民が存在しており、考古学者たちは次は中石器時代から新石器時代までの人の移り変わりに注目することだろうと英Independent紙は語っている。

また、更に時をさかのぼって今から約1万年前のイギリス人は褐色の肌に青い目であったことも、イギリス最古の骨の遺伝子解析から最近判明している。

Britain’s prehistoric catastrophe revealed: How 90% of the neolithic population vanished in just 300 years(Independent)
The Beaker phenomenon and the genomic transformation of northwest Europe(Nature)

RELATED POST