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車のエンジンの震動で蜘蛛は集まってくる

車を運転中にふと気がつくと、蜘蛛が車内に居て驚いた、なんてことはないだろうか。オーストラリアの研究者はその意外な理由に気づいた。蜘蛛は車の震動に居ても立ってもいられずに近づいていくのだ。

これは、クイーンズランド博物館のクモ学者、ロバート・レイヴェン博士がオーストラリアのラジオ番組にて語ったもの。レイヴェンは、この手法で実に300種類もの新種の蜘蛛を発見しているという。蜘蛛は震動に対してとても敏感な生き物で、種によっては獲物を捕らえるときや、つがいを作る際にも震動が用いられている。そんな蜘蛛だが、なぜだか車のエンジンの振動、特に古い四輪駆動車のディーゼルエンジンがアイドリングする際の振動には居ても立ってもいられないのだそうだ。

レイヴェンは彼のディーゼル四輪をアイドリング状態にすることで車に蜘蛛が集まってくることに気づいた。集まってくる蜘蛛は多種多様で、小さなものから巨大なものまで、土の中に住むもの、木に住むもの、普段地面を歩かないものまでが地上を歩いて震動源となる車に寄ってくのだという。どうやらこの振動が蜘蛛に与える影響はとても強いらしく、日中は活動しない蜘蛛まで集まってくる。また、集まってくる蜘蛛は高い興奮状態にあり、宙を噛む動作など通常は観られないような行動をとるという。

なぜこんなにも車の振動に反応するのか詳しいことは未だわからないが、その行動からは通常の自衛本能が働かなくなるほどの刺激を感じて震動源に向かっているらしいことが見て取れる。振動に敏感な蜘蛛からしてみれば、あまりの振動にしびれを切らし、「うるさいなこっちは寝てるんだぞ!」などとと文句を言いに騒音元に出向いているのかもしれない。だが、それだけ蜘蛛に対して大きな影響を与える古い四輪エンジンのアイドリング振動は、蜘蛛研究者にとってはまたとない研究の機会を与えてくれる存在であり、エンジンの振動はこれまで知られるどの蜘蛛採取の方法の中でも一番効率的なのだという。

つまり逆に言えば、蜘蛛嫌いな人はアイドリングをする時間を短くするのが一番、ということかもしれない。

This is the reason you could be finding spiders in your car(News.com.au)
Spiders are powerless to the vibrations of 4WDs(ABC)

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