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光の届かない深海のヒトデにも目がある不思議

「ヒトデ」と聞くと、星のような形の体を持ち、目はなく、海の底を歩き回る…そんなイメージが思い浮かぶ。だが、最新の研究によれば光の届かない深海に住むヒトデにも目があるということが分かった。

ヒトデの目は、ヒトデの足の先端部分についており、これまでは浅瀬に住むヒトデは視覚のみを頼りにして近場の住処を探すことが知られてた。新たな研究では、グリーンランドの浅瀬から水面下1000mの深海までが調べられ、それらの地域から見つかった13種類のヒトデを対象に調査を行った。その中で目がないヒトデは埋在性の一種類のみで、それ以外のヒトデにはすべてに目がついていたことがわかった。

今回調べられた目のあるヒトデのうち、2種類は生物発光するものであり、その片方は光の届かない無光層に住むものだった。これは「Novodinia americana」と呼ばれる種で、面白いことにヒトデの中でも一番目の空間分解能が高い部類でもあった(画像はNovodinia americanaと同科のヒトデ)。光が届かない場所に住みながらも、目の空間分解能が優れていることから、研究者たちは、このヒトデは生物発光を利用して、仲間のヒトデと視覚的にコミュニケーションをとることで、例えば繁殖などに役立てているのではないかという仮説を立てている。

研究ではヒトデの目を透過型電子顕微鏡などで調べることによりヒトデの「視力」が調べられた。より浅い部分に住むヒトデにはサイズが大きい個眼を持ち、目の感度が非常に高いものが見られたが、その代わりに空間分解能は低いのだ。

研究は、コペンハーゲン大学の海洋学者アンデルス・ガルム(Anders Garm)が率いたもので、2月7日に「Proceedings of the Royal Society B」で発表されている。なおガルムは目がなさそうな海の生物の目を調べるのが好きなようで、2011年にはハコクラゲの目に関する論文も発表、このクラゲがこれまで思われていたよりも高度な目を持っていることを明らかにしている。

Science news in brief: Starfish have eyes and beetles make toads regret eating them(Independent)
Deep-sea starfish from the Arctic have well-developed eyes in the dark(Proceedings of the Royal Society B)

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