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肺や脚ができる前に歩く機能を獲得していたヒトの先祖

陸上の動物もその先祖は海の生き物。海の生き物が陸に上がるには、陸上で呼吸するための肺も、陸を動き回るための脚も必要だ。最新の研究によればどうやら私たちのご先祖は、肺を発達させる前から「歩く」機能を獲得していたようだ。

通常魚は背骨をくねらせることにより動く。この動きは地上の生き物の脚の動きとは違うものだ。エイの仲間には、海中を泳ぐときには胸びれを動かして泳ぐが、海底では腹びれを左右交互に出して動くものがいる。そしてこの動きは地上動物の脚の動かし方に似ているのだ。先月発表された、ガンギエイの仲間(Leucoraja erinacea)の研究では、ガンギエイのヒレの動きに使われる神経回路は、ネズミなどの四つ足動物が脚を動かす時に使うものと同じであること、そして、この神経回路は類似した遺伝子によるものだということが判明した。

同じ神経回路が二度進化したとは考えづらいことから、四つ足の動物「四肢動物」とガンギエイの仲間の4億2000万年の共通先祖は、この「歩くための神経回路」を持っていたのではないかと考えられる。面白いことに、生物に脚ができるのはこれよりも何百万年も後のこと。我々の先祖は、肺や脚が出来るよりも前に、歩くための仕組みを獲得していたのだ。

‘Walking’ fish help scientists to understand how we left the ocean(The Conversation)

The Ancient Origins of Neural Substrates for Land Walking(Cell)

Skating into the Evolution of Walking / Cell, February 8, 2018 (Vol. 172, Issue 4)(YouTube)

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