かたやSNSのアイドル、かたや畑を荒らす害獣……同じワラビーでもこんなに違う!

ワラビーはカンガルーやコアラと同じく、お腹の袋で子育てをする有袋類の草食動物。オーストラリアやその周辺の島々に生息し、カンガルーよりも小柄な身体つきが特徴だ。かわいらしい顔つきに似合わず後ろ脚がよく発達しており、ケンカをするときはキックで身を守るなど、たくましい一面も兼ね備えている。

実はこの「ワラビー」という呼び名は、カンガルー科に属する動物の中で身体が小さい種を指す総称。オーストラリアの他にハワイやニュージーランドの一部地域にも生息しており、地球上には数十種類ほどのワラビーが生息していると言われている。

ワラビーの中でも大型なのが、カンガルーそっくりな見た目のアカクビワラビー。成獣の体長は1メートル弱ほどあるが、生まれてくる赤ちゃんは1センチほどの大きさしかない。生まれてからはずっとお母さんのお腹の袋の中で過ごし、半年ほど経つと袋から顔を出すようになるという。

コミミイワワラビーやアカイワワラビーなどのイワワラビー属は、足の裏に毛が生えているのが特徴。そのため岩場でも滑り落ちずにとどまることができ、ヤギのように崖をよじ登って移動する。山岳部に生息しているため、なかなか人前に現れることはない種類のワラビーだ。

数多くいるワラビーの中でも、ここ最近特に話題を集めているのがクアッカ(クオッカ)ワラビーだろう。体長50センチメートル前後と非常に小さく、ネズミによく似た顔立ちを持つ。オーストラリア南西部のロットネスト島などの湿原で暮らしており、観光客を見かけると近寄ってくるほど人懐っこい。しかも普段から口角が上がっていて、まるで笑っているかのように見えることから、観光客の間ではクアッカワラビーとの自撮りをSNSに投稿することが流行しているほどだ。

ワラビーの中には数が増えすぎて害獣扱いされてしまう種類もいれば、生息地となる湿原や森が減少して絶滅の危機に瀕している種類もおり、一口にワラビーと言っても生態はさまざま。保護活動が積極的に行われている種類もいるため、観光地でワラビーを見かけても安易に触れたりしないほうが賢明だろう。

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