【独占インタビュー】 新たなコンビが誕生!「名車再生!クラシックカー・ディーラーズ」プレゼンター、アント・アンステッドとマイク・ブルーワー 前編

―――プロジェクトの何割程が利益となりますか?

マイク:名車再生では視聴者が自らレストアすることを想定しています。なので、予算に人件費というものは設けていません。逆に、レストアするのに何時間かかるかというのを計算して説明しています。もちろん、プロジェクトのどの部分を行うかによっても違いはあります。よりレストアにかける時間が多くなればなるほど最終的に利益は少なくなります。ただし自らが好きでやっているのならばそれは苦になりませんし、趣味を実益にすることが出来ます。

この番組では人件費を含んでいませんが、自らレストアしてその後売るなどしたらそれなりの利益を生めるはずです。ただ、自らするのではなく修理屋さんとか工場とかに依頼をしたらその分人件費や修理代もかかかるのでそういった場合には、相当細かく数字をみて計算しないと利益は出ないと思います。 

―――なぜ、この番組は人気があると思いますか?

マイク:名車再生は今年で14年目を迎え、ありがたいことに世界中で人気を博しています。テレビで放映されていない国も含め色々な場所で見られています。その人気の理由は初心に忠実だからだと僕は思っています。この番組は単純に車を買って、レストアして、売る、ということの繰り返しです。毎回同じことを忠実に行っているだけで敢えて高尚な雰囲気や、逆に荒っぽい雰囲気も出していません。大声でお互いを罵りあったり、入れ墨を入れたり、ひげを生やしたりとかもせず、僕たちは自然体で継続しているだけです。 

また、エンジンを取り外してより大きいものと交換してスピードをあげたりとかもしていません。車を選び、愛情、そして、情熱を持って車を再生しています。この、純粋に車が好き、という感情が視聴者に受け入れられ、番組の人気につながっていると僕は思います。 

―――これまでにレストア、または、売るのが一番難しかった車は?

マイク:番組の歴史の中でも相当難しかった車は結構あったので2つに分けて答えます。一つ目はこの13年間の番組の中から、そして、もうひとつはアントが入ってきたシリーズから。過去で一番難しかった車といえばやはりChevy Bel Air。1950年代の普通のアメ車ですが、なぜか僕たちが買った全てのパートがうまくはまらなかったり、合わなかったりしました。本来は2週間で終わるはずが実際に約一か月もかかってしまったのです。さらに、車自体もそこまでレストアされたくないというか、協力的でなかったという感じを受けました。ガレージに入ってきた時からまるで車自体がボクシンググローブをつけて僕たちに四六時中向かってきたという感じだったのです。手をつけられるのを嫌がっていました。でも、僕たちは戦いに挑み、無事再生することに成功しました。そして、嬉しいことに未だにカーショーなどで受賞している程です。アントとの新しいシリーズではFord Rancheroですね。

アント:Ford Rancheroがガレージに入ってきた時は全くもって無残な姿でした。バンパーやクローム、ハンドルを含む全てがブラシかホウキのようなもので黒く塗りつぶされていて、まるでヘヴィメタルバンドのメガデスの悪魔車のようでした。正直、初めて目にした時は度肝を抜かれました。それでも、マイクは良さを見つけ出し購入したんです。そして、実際にその回が終わる頃にはとてつもなく美しい車に再生することに成功しました。 

―――車を買ったり、レストアする際のアドバイスはありますか?

マイク:語り始めたらいくらでもアドバイスできます。まず、車をレストアしたり復元したりするならば、必要な道具を揃えることは重要ですが、書籍などを揃えることも大事だと思います。なんと言ったって知識は力ですから。修理したりする車のオーナークラブや車関係のサークルにも参加した方がいいですね。他には、実際に修理する車を過去に修理した人の映像などをオンラインで探してみることも大事です。自分がやりたいと思っていることはどこかで既に行われていることは多いですし、どのような方法が一番なのかを知り得る絶好のチャンスでもあります。実際にその車の同好会に入ったり、ビデオを見て勉強したりすることを薦めます。これは実際に車を買う前の段階でできることでもありますよね。 

―――修理できなかったり、世間一般の関心がなかったりしたために、売れなかった車などはありましたか?

アント:いい質問ですね。160台の車を修理して言えることは、誰一人欲しがらなかった車を買ったことはない、ということですね。車を買う時は、最終的に転売しやすいようなアイコニックな車や、なんらかの意味がある車を基準としています。なので、これからのことは分かりませんが、今のところは売ることに苦労したことはありません。

マイク:自信を持っていれば絶対に売れますよ。 

―――新しいシリーズの中で一番良かったなと思う車と、これは苦労したなという車はありますか?

マイク:さっきと同じになりますが、難しかったのはFord Ranchero。1964年の軽トラでどうにもレストアするのが困難でした。レストアした中で一番自慢したい車は、僕は1965年のAustin-Healey 3000で、アントは新しいシリーズのスタートを切ったFord Escort RS Cosworthじゃないでしょうか。 

―――日常生活ではどのような車を運転してますか?毎日でも運転したい車はありますか?

アント:僕の日常車はLand Rover Discovery 3。どれだけ好きかというと、2年位前にエンジンがダメになった時に、£500で中古エンジンをわざわざ買って入れるくらい大切にしています。ぼろぼろですし、傷だらけですが本当に愛用しています。あれがあるから自分でいられると言っても過言ではないくらいです。ただもし、どんな車でも毎日乗っていいよと言われたら、やはり僕の原点である、Land Rover Series 1ですね。その中でもやはりまだ大量生産ではなく、一台一台を必要に応じて作っていて一台一台ちょっと違う1948年のものがいいです。もし誰か1948 Series 1 Land Roverを持っていたら、是非連絡してください! 

―――手先が器用であることと、車についての知識が豊富であること、車をレストアするにはどちらのスキルが必要だと思いますか?

マイク:車をレストアするにあたっては、両方必要だと思います。ですが、それ以上に必要なのは自信です。ボディワークでもエンジン関係でも内装でも、何をしていても一番大事なのは自信。自分を信じることです。自分にも出来る、と自信を持つことが大事です。この世界では、間違えただけでそこまで大きな影響が出るわけではないので自信は簡単に持てるんじゃないかと思います。自分では修復できないと思っても、周りに助けてくれる人がいるはずです。いつも、僕やアントが言っていますが、自分の手でまずは挑戦すること。結局、車は機械なんです。所詮、ボルトやねじ、クリップ、ファスナー、ワイヤー、ゴム、ガラスでできているだけです。なので、分解して間違えたとしてもそれらを元に戻せばなんとかなります。みんなにはとりあえず挑戦して欲しいです。それに必要なのは自信だけなのですから。 

(後編に続く)

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