カメの甲羅は「骨」兼「皮膚」!? 驚くべきその構造とは

眺めているだけで癒されるノンビリした動作や意外な人懐っこさなどから、爬虫類としては飛び抜けてポピュラーな存在であるカメ。そんな彼らを最も特徴づけている“甲羅”だが、その中身、つまり甲羅の下がどんな構造になっているか、ご存知だろうか?

絵本やアニメといったフィクションの世界に登場するカメは、「ふぅ~、重い重い」なんて言いながら、おもむろに甲羅を外したりする。しかし、実際のカメが甲羅を脱ぐことは100%ない。なぜならカメの甲羅はヤドカリのような“殻”や“被り物”とは全く異なり、“骨組織”であると同時に“皮膚”の機能も果たしているから。背中側を覆う甲羅(背甲)の内側には背骨や肋骨が一体化して伝い広がり、そのすぐ下に内臓が位置している。

外敵などの危険から俊敏に逃げることができないカメにとって、全身をしまい隠すことで身を守れる甲羅は“鎧”の役割を果たす非常に重要な器官だが、あいにく“鉄壁の防御力”とは言えないのも事実。甲羅の主成分はカルシウムやたんぱく質が複合されたものであるため、石のような強度はなく、大型のワニなどは甲羅ごとバリボリと噛み砕いて食べてしまうという。

また、ペットとして飼われているカメが水槽から脱走しようとして床に落下、あるいはベランダの隙間を通り抜けて転落したために甲羅が割れてしまったという事故も少なくない。甲羅の裂傷は、人間で言えば開放骨折のような重傷に相当し、露出した臓器に損傷や細菌感染が引き起こされれば死に至る可能性がある。

いくら動きのゆったりしたカメとはいえ、油断は禁物。高さのある場所に置いたまま目を離さないことはもちろん、「これぐらいなら越えられないだろう」と思えるフェンスの高さも定期的にチェックし、カメ本来の長寿を全うさせる飼い方を心がけたいものである。

RELATED POST