Credit : NASA

NASAの新型可変翼航空機プロジェクト「SAW」

米国のNASAといえば宇宙開発でよく知られているが、「アメリカ航空宇宙局」という名前の通り、航空機の開発も常に行なっている。この度、NASAは飛行中に翼を変形させることができるという次世代飛行機の試験を行った。

試験が行われたのは、カリフォルニア州にあるNASAのアームストロング飛行研究センター。Spanwise Adaotive Wingプロジェクト(SAW)と呼ばれるこのプロジェクトでは、飛行中に両翼の外側部分を各状況において最適な角度に傾けることができるというもの。この技術は音速以下の飛行はもちろん、音速を超える飛行にも役立つ技術だという。

翼を飛行中に変形させる技術は1960年代から研究されて来ており、映画『トップガン』でも活躍したF-14戦闘機は可変翼機の代表格だろう。しかし変形させる機構を搭載するには、どうしても重量があるモーターと油圧システムを搭載する必要があるという大きな課題があった。

SAWプロジェクトでは最新で超軽量の形状記憶合金を使用。翼を変形させる機構の重量は従来の80%もの軽量化が実現した。

今回の実験では翼の角度を0度から70度まで傾けることに成功。実験を通してその有効性も確認しているという。翼の角度を変えることにより操作性が向上するため、より軽量の素材を機体に使用することが可能となり燃費が向上するほか、飛行距離も伸び、また様々な気象状態でも安全に飛行できるようになる。

しかし一番恩恵が得られるのは、音速を超えた飛行だ。両翼の先端を下に傾けることで、大きくその性能を向上させることが可能になる。まだ実験は無人飛行機で行われている段階だが、実用化されれば我々の移動はさらに安全に、そして速くなりそうだ。

NASA Tests New Alloy to Fold Wings in Flight (NASA)

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