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気候変動でメープルシロップが食べられなくなるかも

パンケーキに、ワッフルに、かけて美味しいメープルシロップ。だが気候変動によりあの黄金色の甘い樹液が過去のものになってしまうかも…。

サトウカエデを筆頭に数種類のカエデ系の樹の樹液を集め、それを煮詰めることで作られるメープルシロップ。樹液そのものは一年中とれるのだが、メープルシロップを作るのに適した時期は冬の終わりから春の初めにかけてのみ。この一番の樹液時期は夜間の気温が2.2度、昼間は4.4度と寒くなければならない。木が芽吹き始めれば樹液の質が落ちてしまい、メープルシロップ用に使うことはできない。もし気温が上昇してしまえば、メープルシロップ生産に大きな影響が出る可能性がある。

ミシガン大学の研究チームは、ミシガンにある4つのメープル農家から、過去20年間のサトウカエデの木と土地のデータを調べた。そのデータに基づき研究者達は気候モデルを、楽観的なものと、そうでないもの、この2つを組み上げた。楽観的な方は、二酸化炭素排出量が早急に低下し、今世紀の終わりまでに地球温暖化が1度以下というもの。もう一方は、現状通りの排出量で、今世紀の終わりまでに地球の平均気温が5度上昇し、夏の降雨が40%減少するというものだ。研究者達は当初、気候変動により温度が上昇し乾いた環境という樹木に不利な状況になっても、車や工場からの排気に含まれる窒素の増加により影響は少ないのでは、という仮説をたてていた。

ところが、メープルシロップを愛して止まない人には残念なことに、実際にはどちらの気候モデルにおいても、窒素は増加しても、温暖化と乾燥によりメープルの樹液生産に悪影響が出る事が判明した。しかも悪い方の気候モデルでは、サトウカエデが消え去るだろうとのことだ。

未だ原因が明確ではない蜂群崩壊症候群では、ミツバチの大量失踪から蜂蜜の生産量の低下も近年している。自然の与えてくれる甘い蜜を先の世代も楽しむことができるようにするには、今の世代に一層の努力が必要かもしれない。

Maple syrup might become a thing of the past because of climate change(ZME Science)

Anthropogenic nitrogen deposition ameliorates the decline in tree growth caused by a drier climate(ESA)

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