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ペンギンは何メートルまで跳びあがれるか

飛べない鳥、ペンギン。彼らは海に適応した結果、飛翔能力に頼らないすばらしい移動方法を身に着けている。ひとつが泳ぎ、もうひとつはジャンプだ。

南極大陸で繁殖する中型ペンギンのアデリーペンギンは、水中から陸地に上がるときに驚異的なジャンプ力を発揮する。なんと高さ3mまで飛べるそうで、体長のじつに5倍も飛び上がれる計算だ。ヒトが8.5mのハードルを身一つで飛びこえるようなものと考えるとそのスゴさがよくわかる。

ジャンプ力では同じ南極大陸のコウテイペンギンも負けてはいない。こちらも水中から2m離れた陸地に飛び上がれるそうだが、その秘訣は毛づくろいにあるそうだ。コウテイペンギンは陸に上がる直前に水上でまず毛づくろいする。充分に羽の間に空気を蓄えた状態になると、今度は水深20mほどまで一気に潜水。すると羽が水圧により圧縮され、蓄えられていた空気が細かい気泡となって少しずつ羽の間から漏れてくる。コウテイペンギンはこの気泡の拡散をうまくコントロールしながら水面に向かって急速に浮上し、水の抵抗をこの気泡でうまく相殺してスピードをみるみる上げ、ジャンプ力を溜めるそうだ。

ペンギンが泳ぐスピードについて。比較的体の小さなペンギンは泳ぎもゆっくりしていて、ふだんは時速2.5㎞ほどで泳ぐ。大型のオウサマペンギンはもうちょっと速く、平常時は時速7㎞ほど、お急ぎの場合は時速12㎞まで出せるらしい。さらに大型のコウテイペンギンは時速10.8㎞で泳ぐのが普通だが、その気になれば時速14.4㎞までスピードを上げられる。最速なのはアデリーペンギンで、泳ぐスピードは平常で時速8㎞から一気に時速30、40㎞まで加速できるそうだ。そしてこの見事な加速が、アデリーペンギンのジャンプ力へと結びついている。

ジャンプの威力こそ他のペンギンには叶わないが、その名に「跳び」が冠されているイワトビペンギンもちょこちょこと可愛らしいジャンプを見せてくれる。「アニマルプラネット」では、本物そっくりのロボットカメラをイワトビペンギンの群れに潜入させて、限りなく近距離からペンギンたちの日常を写し出す番組も放映している。

Penguin InfoBook (SeaWorld Parks & Entertainment)

Plumage releases air to propel body out of water (The Biomimicry Institute)

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