Credit : Kimberley E.J. Chapelle​, Jonah N. Choiniere via PeerJ

恐竜の頭蓋骨データが無料公開…誰でも3Dプリンタで複製可能に

研究のおかげで、誰でもジュラ紀前期の恐竜「マッソスポンディルス」の頭蓋骨3Dデータがダウンロードできるようになった。

マッソスポンディルス(Massospondylus carinatus)ほど一番きちんと化石が残っている恐竜はそう多くはない。その標本数は数百以上で、少なくとも完全な形の頭蓋骨は13、関節が備わった胚や卵まで見つかっている。そんなマッソスポンディルスの3DデータがKimberley E.J. Chapelleらの研究により公開された。

これで3Dプリンタさえあればだれでもマッソスポンディルスの頭蓋骨格を作れるというわけだ。小さくプリントして卓上に飾るもよし、大きくプリントしてハンティング・トロフィーみたく壁に飾るもよし。恐竜ファンの胸が高まる。当然3Dプリンタがなくたって、パソコンの中でマッソスポンディルスの頭蓋骨をグリグリ動かして眺め回すことができる。

しかし、なにもこれは恐竜ファンのために作られたものではない、この3Dデータはそもそもは研究のために作られたものなのだ。古くは1854年に見つかっているマッソスポンディルスには、先に述べたように多数の標本が存在する。だが、頭蓋骨の詳細は長らく研究対象とされてこなかった。そこに注目したのが今回の研究だ。この研究では内部構造まで再現した頭蓋骨を3Dで作ることで、他の竜脚形亜目の頭蓋骨とマッソスポンディルスとを比較することにあった。研究用データでは、CTスキャンを用いて頭蓋骨がスキャンされ、その内部構造は耳内部の柔らかい器官「前庭階」まで再現されている。今後の研究では様々な成長段階の標本などと比較したり、他の恐竜と比較することでよりマッソスポンディルスの特徴への理解を深めるなどとしている。

願わくばこのような副産物的な3Dデータが今後も多く作られる研究がなされれば…なんて考えるのは恐竜好きなら仕方ないことかもしれない。なお今回のマッソスポンディルス頭蓋骨のデータ、「3D model of BP/1/5241.」はstl形式で提供されており、PeerJサイトからダウンロード可能となっている。

A revised cranial description of Massospondylus carinatus Owen (Dinosauria: Sauropodomorpha) based on computed tomographic scans and a review of cranial characters for basal Sauropodomorpha(PeerJ)

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