無茶しまくりなオーストラリア機関車たちの日常

今の時代「機関車が走っている姿を見たことがある」という世代の人はどれくらいいるだろうか?

ここ日本では明らかに前時代の乗り物であり、いわゆるアンティーク枠に入るシロモノだ。しかし、海を越えたオーストラリアでは現役バリバリな上に、かなりハードな日常を送っている。

その名も「オーストラリア鉄道24時 往年の機関車対決」では、さまざまなシチュエーションで活躍するオーストラリアの機関車の“今”を紹介。中古の石炭用貨車90両をけん引してニューサウスウェールズ州パークスへ帰るケースでは、年季の入った5両の機関車が全長1.6キロ/重さ2000トンを超える貨車を一生懸命に引っ張る姿を拝むことができる。とはいえ、大量の煙をモクモク吐き出しながら走る蒸気機関車の“気まぐれ”に付き合いながらの運搬はかなり困難なようで、序盤で早くも1台が故障。さらに1台が虫の息という散々な出だしにハラハラさせられることだろう。

かたやビクトリア州では、メルボルンからジーロンまでの70キロの荒野を2台の機関車が勝利を目指して疾走する。これは蒸気機関車の保存に必要な資金を集める目的で行われているレース競技なのだが、世の中には物好きな人が少なくないようで、R761、通称“R7”と113歳のベテラン機関車“D3”の対決には大勢の観客が詰めかけたようだ。ともあれ、「自動給炭機」という石炭をくべる装置が搭載されているR7には対し旧式のD3は少々旗色が悪い……はずだったが、一進一退の白熱したレースを展開することになるのでご注目あれ。

さらにニューサウスウェールズ州では、フレッチャー社によるパメラ・ゲイ号の修理が急ピッチで行われていた。10年に一度の豊作となった穀物を満載した荷物の総量は、コンテナ186個分、全長1.3キロ、重さ6000トン以上。穀物を積み込むだけでもひと苦労なうえ、船の出航する時刻までに400キロ離れたシドニーにある港に届けなければならないという過酷なミッションが課せられている。

エピソードごとに置かれた状況は様々だが、どの機関車にも例外なくトラブルが襲いかかる。どこか人間くさい、まるで堅物なお爺さんと旅をしているかのような映像を見ているうちに、不思議と機関車に愛着が湧いてくることだろう。

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