NASA、今月アラスカから4台のロケットを打ち上げ予定

NASAは今月、アラスカのロケット発射施設Poker Flat Research Rangeから4機のロケットを打ち上げる。これは、宇宙からのX線放出の測定と、どれだけの量の水が高層大気に影響して極中間圏雲「PMC」を形作るのか、という二つのことを調べるのが目的だ。

4台のロケットのうちのひとつは、天の川銀河から地球に向かって飛んでくるX線の出元について調べるミッション「DXL」(Diffuse X-rays from the Local Galaxy、局所銀河からのX線散漫、の略)のためのものだ。宇宙からの超低エネルギーX線散漫には、二つの出元があると考えられている。ひとつは太陽系の外側の複数の超新星爆発の残骸から作られた「Local Hot Bubble」(局所高温泡)と呼ばれる地域からのもの。もうひとつは太陽系内部で、これは太陽風荷電交換により生み出されるものだ。このDXLミッションでは、これらの出元の性質や特性についてより理解を深めることを目的としている。トップの画像はDXLのペイロードをヴァージニア州ワロップス飛行施設でテストしている様子だ。

後の3台は極中間圏雲こと「Polar Mesospheric Clouds」、略して「PMC」の生成を調べる「Super Soaker」ミッションに就く。これは日の出前や日没後などに光って見える雲の事で、「夜光雲」とも呼ばれる。これは高度約85kmの中間圏にできる微少な氷の粒に日が当たることで、まるでこれが暗い中で光っているように見えるというもの。しかしこの氷の粒は環境中の小さな震動にも非常に繊細なのだ。そのため、これまで長い間PMCは高層大気での変化を定量化する目安となってきた。しかしPMCは潮汐や成層圏の天気、宇宙船の排気などにも影響されてしまうほど繊細なため、高層大気での長期的な変化を図るための目安としてこれを用いるのは複雑な上に適していない。Super Soakerミッションでは50ガロンの水を載せて飛び立ち、高層大気中に水蒸気(宇宙船からの排出の多くが水蒸気だという)を放出。この放出時とその前後の高層大気の様子を観察することで、短期的なPMCその他への影響を調べる。

発射は1月15日から31日までの間に行われる予定となっており、発射の様子はYouTubeのPoker Flat Research Rangeのページからストリーミングされるとしている。

NASA Alaska-Launched Rockets to Study Space X-ray Emissions and Create Polar Mesospheric Cloud(NASA)
Poker Flat Research Range(YouTube)