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今からでも遅くない?科学的に創造性を伸ばす秘訣

「創造性」、素晴らしい音楽、絵画、科学理論を生み出し、人類を豊かにする源でもあるそれは、一体どのようにして伸ばすことができるのだろうか?

身の回りを見渡しても、分野は違えどそれぞれの物事において他の人々よりも抜きん出た創造性を見せる人が居ることだろう。しかし彼らのような創造性を自分も持つことは可能だろうか?喜ばしいことに、どうやら科学的に創造性を伸ばすことは可能なようだ。イギリス、コヴェントリー大学の心理学助教Valerie van MulukomがThe Conversationで創造性の秘密を3つの「想像」の力から明かしている。

「Creative imagination」、創造的な想像、と呼ばれるものには二つの段階があるという。まずは「Divergent thinking」、発散的思考。そして「Convergent thinking」、収束的思考だ。まずは発散的な思考段階によりある物事や問題に関連があるものの幅広く考えをめぐらし(これを補助するのが「Intuitive thinking」、直感的思考だ)、それらのアイデアがその物事や問題について実用的かどうか判断していく収束の段階(ここでは「Analytical thinking」、分析的思考が役に立つ)。こうして私たちは様々に頭に浮かんだアイデアの中から最適なものを選び出すことができるのだ。しかし最適なアイデアを見抜くためには実際にその物事を知り経験しないといけないという研究もあり、結局この点は99%の努力あってこそ1%のひらめきを見極めることができるということのようだ。

「Fantastical imagination」、空想的想像というものもある。どれだけ鮮明でリアルな空想が描けるのかがこの能力だが、日常的に空想に浸ってぼんやりしたりと言った側面も持つ。空想に没頭することは、子供にとって良い点として、創造的な想像力や物語の能力、視点取得(相手の身になって考える能力)の向上につながり、大人にとっても記憶の強化、創造的な問題解決や計画能力向上の助けになる可能性を持っている。子供ならばごっこあそび、大人なら演劇などのロールプレイでこの能力を伸ばせるとされている。

「Episodic imagination」、エピソード想像というものは、空想的想像に似ているものの、こちらは実際に起きた(エピソード)記憶を元にしたもの。例えば「あのときこうしていたら、どうなっていただろうか?」などといった想像である。これは過去の失敗から学んだり、将来を思い描き、それに向けて備える役に立つもの。同じ想像力でも、自らが望む結果を想像してテストを受けた学生と、望む結果が出るまでの学習過程を想像した学生とでは、後者はより学習計画を上手く建て、不安が減少したが、前者はそれに比較し著しく悪い結果だったということからも、この能力の重要性がわかるだろう。

子供であれば、創造的なことをしたり、他の人が高い創造性を発揮するのを見せることで、より子供自身も創造的になるという実験結果があるが、Mulukom助教の話からするとどうやら大人になってからでも遅くは無いようだ。Mulukom助教の与えてくれたヒントを参考に今年は創造性を成長させる年にしてみても、いいかもしれない。(言及されている個々の研究についてはThe Conversationの記事にリンクがあるのでそちらを参照のこと)

The secret to creativity – according to science(The Conversation)
From Thought to Action: Effects of Process-Versus Outcome-Based Mental Simulations on Performance(Sage journals)

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