人気ラジオDJ惨殺事件、発端はネット掲示板への「窒息プレイ」書き込み

2009年3月、アメリカ・ニューヨークで人気ニュース番組のラジオDJが惨殺される事件が発生した。被害者の名前はジョージ・ウェバー。明るい人柄で人々から愛され、通称“ニュースの男”と呼ばれるほどNYでは名の知れた存在だった。

いわんや、事件発覚のきっかけはレギュラー番組収録の無断欠勤だ。初めての出来事だったため、不審に思った同僚からの通報を受けた警察がジョージのアパートを調査すると、全身を50ヶ所以上も刺された無残な姿で発見された。ジョージが縛られた状態で亡くなっていたことや荒らされた部屋の様子から、警察は当初、強盗による居直り殺人の可能性があると調査を開始した。

しかし、部屋に不法侵入を試みた形跡がないことや、ジョージの遺体は発見時に死後1日以上経過していた状態だったことなどから、顔見知りによる犯行ではないか? という説が浮上。彼の交友関係を調べるため、PCと携帯電話の履歴を調査すると、そこには普段のジョージからは想像もつかない“裏の顔”が隠されていた。

ネットのアクセス記録から、ジョージはあるコミュニティサイトをたびたび閲覧していたことが判明。チケットの売買や不用品の処分など、さまざまな情報が書き込まれる巨大な掲示板サイトだったが、ジョージはそこでセックスの相手となる若い男性を募集する投稿をしていたようなのだ。しかも、彼のハンドルネームには“窒息フェチ”を意味する言葉が含まれており、どうやら性行為以上のものを求めて利用していたことをうかがわせた。

やがてメールの履歴から、ジョージと最後に会ったと思われる16歳の少年の存在が浮かび上がり、警察は少年の身柄を拘束。警察の取り調べに対し少年は、遊ぶ金目的で同性愛者の男性向けにカラダを売る書き込みをしていたことを告白した。ジョージから窒息プレイの手伝いを求められたそうで、30分60ドルの報酬に釣られて彼のアパートへ向かったという。

そして事件当日、2人でコカインを摂取した後、プレイの説明を受けているときにジョージからナイフで脅され、自己防衛のため抵抗して首を1度切りつけたと証言。パニックに陥っていたのでそれ以降は覚えておらず、とっ組み合った際に手をケガしたとも語った。

仮に少年の話が事実だとすれば無罪の可能性も出てくるが、彼の手のケガは明らかに組み合ってできたものではなかった。損傷の激しい遺体の状態と供述内容の食い違いを不審に思った警察は、少年がケガの治療に訪れた病院を調査。治療前に行ったという血液検査の結果を調べると、血液からコカインの成分は一切検出されず、他の証言も疑わざるを得なくなる。結局、すべての証言が嘘だったことが発覚し、少年は殺人罪で懲役25年を言い渡された。

これは裁判後に明らかになったことだが、少年には凶暴性と、性的に不適切な行動がたびたび見られ、情緒障碍者向けクラスに通学していたという。また、少年は今現在まで事件について一切口にしておらず、本当は事件当日に何が起こっていたのか?
殺害の理由は何だったのか?

その真相はいまだ闇の中だ。

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