Credit : DeLorean Motor Company

みんなが知ってるデロリアン、実は短命の希少車だった

「デロリアン」という名前を聞いたことがあるだろうか?ある人のほとんどは、おそらく映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの影響によるものではないだろうか。日本ではあまり馴染みのない「デロリアン」だが、本記事ではその歴史と現状をお伝えする。

まず、「デロリアン」とは米国にかつてあった自動車メーカーの名前で、クルマのモデル名ではない。しかしデロリアン社が発売したのは「DMC-12」という1モデルだけだったため、「DMC-12」がデロリアンと呼ばれることとなった。ちなみにモデル名にある「DMC」とは「DeLorean Motor Company」の略。

1975年にジョン・デロリアン氏によって設立されたデロリアン社は、1981年から1983年にかけて「DMC-12」を生産・販売。車体の外部を無塗装ステンレスで覆い、ガルウィングドア(上に開くドア)を搭載するなど、その個性的な見た目から人気が上昇。好調な販売を見せた。デロリアン社はイギリス政府の援助を受け、北アイルランドに工場を建設。当時失業率が高かった北アイルランドの雇用を助けることとなった。1981年には4ドアモデルの開発まで発表されていたものの、1981年後半に需要が低下。経営に暗雲が立ち込める。

事業の維持には年間10,000台から12,000台の販売が必要なところ6,000台しか売れず、イギリス政府も援助を停止。1982年10月には代表のデロリアン氏が2,400万ドル分ものコカイン密輸の疑いで逮捕。のちに無罪であることが証明されたものの、投資家たちから資金を集められなくなり倒産。最終的に生産された「DMC-12」は計9,000台ほどと言われている。

短い期間に少ない数しか生産されなかった「DMC-12」だが、1985年に公開された映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にタイムマシンとして登場すると、その人気は再燃。シリーズ三部作に登場したのはもちろん、その個性的な見た目とタイムマシンの代表格として様々な映画に登場。スティーブン・スピルバーグ監督による最新作『レディ・プレイヤー1』にも登場することも予告されている。ちなみにスピルバーグ監督は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの製作総指揮であった。

現在ある同名の会社「DeLorean Motor Company」は、テキサス州にある全くの別会社でジョン・デロリアン氏とは一切関係がない。しかし同社では「DMC-12」の中古車・パーツ販売、修理などを行なっている。米国内だけでなく、海外への発送も行なっているとのこと。どうしてもデロリアンが欲しいという人はチェックしてみるといいだろう。   

DeLorean Motor Company    
The Short, Chaotic History of the DeLorean (Time)    

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